この記事の連載

角刈りへの道を進み始めてるのかもしれない

ぽんちゃん 角刈りにしてみたいですか?

 え! 最後の質問がそれですか!? いや、たしかにイベント前半でお二人が「角刈りの話で2時間くらい盛り上がった」と言っておられたのは全員気になってたと思いますが。

つづ井 ぽんちゃんがXでドラマの告知とかまじめな宣伝ポストの間に、急に「絶対に角刈りにしたい気持ちと、絶対に角刈りにしたくない気持ちがある」ってつぶやいてて。

 それを見たとき思ったんですよ。「すごい、魂の言葉だ」って。「本当にわかる」と思って。

 つづ井さんの瞳は真剣そのもの。いや、犬の着ぐるみ姿だから見えないけど……その真剣さ、伝わってきますよ!

ぽんちゃん でしょ? 2人でこの話をしたとき、私、もっと髪が長かったんですけど、あれからちょっと切って。角刈りへの道を進み始めてるのかもしれない……。

つづ井 これ、ホントにふざけてるんじゃないんですよ。そう言われたら私にもある。「角刈りにしたくない」気持ちと、「してぇよ!」って気持ちがずっと拮抗し続けてる状態で。五分五分だから今この状態だけど。

ぽんちゃん いつ、何かのきっかけで崩れてしまうかもわからない……。

つづ井 そう。そういうことを言語化してくれたっていうのが本当にうれしくて!

 と、異様な熱気で盛り上がるところで終演のお時間に。「角刈り問題」をみなさんがどのくらい把握できたかはともかく、つづ井さん、地球のお魚ぽんちゃんさんの両先生が唯一無二の異才で、結ばれるべくして結ばれた盟友であることは120%理解できたからオールOK!

 入場時と同じく手を取り合ってゆっくり退場していく2人に贈られる万雷の拍手には、不思議な多幸感がみなぎっているように感じられた。

【前篇】「アイドルを推すとこんなことがあるんだ」つづ井が地球のお魚ぽんちゃんと語り合った“かなりの大事件”

つづ井(つづい)

元気で楽しそうな姿が評判を呼んでいる。2014年10月からTwitter(現・X)で公開を始めた絵日記が話題を集める。2017年、デビュー作『腐女子のつづ井さん』が「第20回文化庁メディア芸術祭」推薦作品に選出。2019年『裸一貫!つづ井さん』が「第3回マンガ新聞大賞」大賞受賞。
X @wacchoichoi


地球のお魚ぽんちゃん(ちきゅうのおさかなぽんちゃん)

ギャグ漫画家。東京都出身。代表作に『霧尾ファンクラブ』、『サボり先輩』など。『霧尾ファンクラブ』は、スピンオフ5篇と豪華執筆陣によるアンソロジーを収録したスペシャルコミックスが好評発売中。
X @bakanoakachan

とびだせ! つづ井さん2

定価 1,210円(税込)
文藝春秋
» この書籍を購入する(Amazonへリンク)

← この連載をはじめから読む

2025.06.07(土)
文=粟生こずえ
撮影=山元茂樹