
つづ井さんの新刊『とびだせ!つづ井さん2』のイベントに駆けつけてくれたのは、大注目マンガ『霧尾ファンクラブ』の作者、地球のお魚ぽんちゃんさん。プライベートで交流のある2人の関係はこれからどうなる? 「前世からの友」たちと創意工夫に満ちたさまざまな遊びを展開し、楽しむことに人一倍貪欲なつづ井さんが力いっぱいプレゼンします。
》【前篇】「アイドルを推すとこんなことがあるんだ」つづ井が地球のお魚ぽんちゃんと語り合った“かなりの大事件”
上裸の女性が奇声を上げながら入ってくると思った
つづ井 今日、ぽんちゃんを初めて見た方は「え、あの漫画を描いてる人、この感じなの?」ってすごく驚いたと思うんですよ。私は最初、なかなか受け止めきれなかったんで。逆にこわくないですか?
(場内大爆笑)
つづ井 私が最初にぽんちゃんにお会いしたのは、『霧尾ファンクラブ』1巻発売記念のサイン会。ちょうどこの会場で行われまして、私は一般客として参加したんです。ひと目見て「そんなわけない!」って思いましたね。私のイメージだと上裸の女性が飛び跳ねながら「わいわいわい」って奇声を上げながら入ってくると思った。そしたら、この感じじゃないですか。
またもや場内は爆笑に包まれる。一応補足すると、地球のお魚ぽんちゃんさんは落ち着いて整然とお話しされる、知的な雰囲気の方である。
つづ井 この感じであの作品を描けるということは、たいへんな理性で自分をコントロールしているんじゃないか。内に熱いオーラや衝動を持っているけど、それを抑制して飼いならせている人だと思うんです。それを解放する瞬間が見たい!
さすがの「つづ井節」に参加者のみなさんも、地球のお魚ぽんちゃんさんもつづ井さんの次の言葉をじっと待つ!
つづ井 具体的にはエアガン射撃。斧を投げる競技とか。それとか、モノを壊してもいいアミューズメント施設があるそうですよね。そういうところで解放されてるぽんちゃんが見たいんです。

地球のお魚ぽんちゃん それはめちゃくちゃやってみたいですよ。やりましょう。解放されたい! 私、体力がないので何かを殴ってみたいような気持ちがあってもできなくて……それで、いつも制御してるところがあるのかも。でも、一方で私に体力がついちゃったらまずいような気もするんですよ。正義感が強いので、勧善懲悪のために力をふるうみたいなことになりかねないかも?
つづ井 ぽんちゃんは正義の人なんですよ! でも、同時に破壊衝動も持ちあわせていて……内なる暴力性にフィジカルがともなってないんでしょうね。
至ってマジメな表情で淡々と分析するつづ井さんの言葉に場内は笑いの渦。ぽんちゃんさんも苦笑!?
ぽんちゃん あ、ちなみに私がつづ井さんとしたい遊びはお泊まりです。
つづ井 お泊まり! いいですね。やりましょう。すみません、破壊衝動とか言って(笑)。
2025.06.07(土)
文=粟生こずえ
撮影=山元茂樹