まもなく鬱陶しい梅雨の季節。ついつい頭に浮かぶのは、北海道の抜けるような青空、どこまでも広がる大地……。爽やかな新緑の季節にふさわしいスポットを、札幌で刊行されている人気のライフスタイル誌「poroco」に紹介していただきます。

本格的なガレットやオムレツをワイン片手に楽しみたい

ガレット「ベジタブル」1,400円。アラカルトのほか、ランチやディナーのコースとしても味わえる。

 2013年12月に、札幌に本格的なガレットのレストランがオープンしました。本場ブルターニュ地方のガレットが味わえるとあって、たちまち大人気に。それもそのはず、こちらのシェフは、東京・目白の「ル・モンサンミッシェル」オープンのため来日し、たちまち人気店にしたフェック・ダニーさんなのです。

フランスのガレット・コンクールで優勝したほどの実力者

 ダニーさんはフランスでもガレット・コンクールで優勝するほどの実力の持ち主で、日本でガレットのレストランをオープンする話があったとき、立ち上げの手伝いをするだけのつもりで来日したそうです。そこで、お客のひとりとして来店した女性に一目ぼれ。彼女が暮らす札幌に移住を決めたとか。愛に生きるフランス人らしいエピソードですね。

ユニフォームのデザインから似顔絵のロゴマークまで、ダニーさんのセンスが生かされたお店。店内では、ライブが行われることも。

 ダニーさんが大切しているのは食文化。ブルターニュ地方の郷土料理でもあるガレット、その主な原料はそば粉ですが、北海道はそば粉の生産量が日本一。そこで、ダニーさんは北海道のそば粉を使ってガレットをつくることにしました。故郷の地と同じく、そば粉を主食とする食文化にも興味があったそうです。同じそば粉でも、そばとガレットでは、そばの実の碾き方が全くちがう。試行錯誤をくりかえして、ようやくダニーさんの目にかなうガレット用のそば粉もできるようになりました。

 あのダニーさんのガレットが味わえると、お店は大賑わい。しかも、北海道のそば粉、北海道の野菜や卵を使ったガレットはここだけの味わいです。そのガレットも、ダニーさんが自ら焼いてくれるのですから、まさにプロの技! その美しい姿、かぐわしい香り、パリッとしていて、しっとりしていて、おなかにも満足させてくれるボリューム。

 混み合うランチ時は行列ができていることもあるので、できればディナーがおすすめ。ディナーはガレットのほかにアラカルトメニューが揃い、隠れた名物ともいえるのがダニーさん特製のオムレツ。驚くほど大きなサイズなのに、口に入れると「ふわふわ」を通り越して、まるで綿菓子のようにたちまち溶けてしまう食感。たかがオムレツとあなどるなかれ、ガレットとともに注文したい逸品です。

 のんびりした夜のひととき、もしかしたらダニーさんがそばに来て、ジョークを語ってくれるかもしれませんよ。

Dany's Restaurant (ダニーズ・レストラン)
所在地 札幌市中央区大通西18丁目2 小島ビル1階
電話番号 011-615-4420
営業時間 ランチ 11:30~15:00/ディナー 18:00~21:30(21:00ラストオーダー)
定休日 月曜日

月刊「poroco」 (ポロコ)
1997年に創刊した、札幌の生活情報誌。20~30代女性をターゲットに、札幌のグルメ・ショッピング・ビューティ・イベントなど生活を豊かに楽しくする情報を発信。毎月20日発売、450円(税別)。北海道の書店・コンビニ・キヨスクや「北海道どさんこプラザ」各店でも発売中。
URLhttp://www.poroco.co.jp/

2014.05.29(木)
撮影=中嶋 史治(BLUE COLOR DESIGN)