【コラム】信じちゃダメだよ! “OKサイン”
ネットの情報や噂話の中には「相手がこんな言動をしたり、こんなシチュエーションを拒否しなかったらエッチなことをしてもいいよというOKサイン」だなんて話があります。でも、実際にはOKサインなんてありません。“OKサイン”は間違った情報ですから真に受けないようにしてください。“OKサイン”として紹介される例には以下のようなものがあります。
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こうした仕草や言動から「性的行為をすることに同意の意思を示している」と解釈してはいけません。また性暴力が起きた際に「思わせぶりだ」とか「軽率だ」などという言葉で被害者を責めることを言う人がいますが、これは間違いです。どんな状況であっても被害者は悪くありません。
まとめ
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性的同意とは
性的な行為(性行為の他にも相手に触れたり、性的な話をしたりすること)の前に、それをしたいと思った側から相手に同意を求めること。 -
NOはNO! YESはYES!
「イヤ」だということは本心から嫌だという拒否の表明と受け取るべきだということ。「嫌よ嫌よも好きのうち」などと、本心では拒否していないだろうと勝手に思い込んではいけない。また、相手が積極的なYES(同意)を明確に示したときにのみ性的同意は成立する。曖昧な返答や、沈黙をYESと受け取ったり、NOと言わないからYESなんだ…などと解釈してはいけない。また、相手がお酒にひどく酔うなどして冷静な判断をくだせる状況にないときに発したYESは性的同意としては成立しない。
性的同意が成立するための3つのポイント
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(1)非強制性
同意を求められた側が「NO」と言える環境のもとでなければならない。脅迫されていたり、プレッシャーをかけられたりして、相手が拒否できない・しづらい状況での同意は同意とは言えない。 -
(2)対等性
同意をとる側・とられる側が対等な立場であること。2人の力関係が不平等(支配・被支配の関係性)で、NOを示すと不利益を被る可能性があるような状況下での同意は同意とは言えない。 -
(3)非継続性
一度の同意がいつまでも・どこまでも効力を有するわけではない。毎回、そして段階ごとに性的同意を取らないといけない。またいったん同意をしたあとで気が変わったときには行為の途中でNOと言ってもいい。
もし性暴力被害にあったら?
もし性暴力被害を受けた場合、全国の各都道府県にある性暴力被害者ワンストップ支援センターで相談ができます。全国共通ダイヤル#8891(はやくワンストップ)で最寄りのワンストップ支援センターにつながります。
男性や性的マイノリティの人に向けた専門相談ダイヤルを開設している自治体もあるので、まずは問い合わせてみてください。
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2025.02.20(木)
文・イラスト=セイシル製作チーム