占星術は大昔から、天上の星々と地上の出来事や人間の運命を、“星の言葉”を使って伝えてきました。

 では2025年にはどのようなメッセージが送られてくるのでしょうか。

 心理占星学研究家・岡本翔子が、歴史を紐解きながら、2025年を幸せに過ごすための術をお伝えします。

2025年はどんな年になる!?

 2000年代に入ってから四半世紀を迎えようとしています。特に2020年以降、占星術では立て続けに重要な惑星の動きがあり、時代が大きく変わりつつあります。

 「風の時代」という言葉が世界中に広まったのは2020年の終わりですが、続いて水瓶座入りした冥王星が半ば強引に、社会で機能しなくなったものを白日の下にさらし、私たち一人一人に、「新しい時代に合った生き方を探せ」とメッセージを送っています。

自由と革命を司る天王星が双子座へ

 新しい年、2025年が始まりました。占星術では、今年も社会全体を揺るがすような惑星の動きが2つあります。

 まず自由と革命、独創性や伝統からの独立などをキーワードとする天王星が7月7日に双子座に入ることです。天王星の公転周期は84年。ひとつの星座に約7年間留まります。

 今後7年間の間に双子座が象徴する通信、ネットワーク、メディア、教育、航空や宇宙技術を含む輸送などの分野でブレークスルーが起こります。たとえばVR(仮想現実)やAR(拡張現実)の進歩は、ゲームや教育、学校制度を変革するでしょう。

 量子コンピューターの発展は、暗号技術やビッグデータ、監視システムなどで革命を起こす可能性も。しかし天王星の変革作用は諸刃の剣で、ディープフェイクやコンピューターウィルスが世界を蹂躙し、ネット上でハッキングや盗難が多発する危険性も孕んでいます。

 また町や都市はスマートテクノロジーや監視システム、電気自動車の充電ポイントに対応するよう再設計される可能性も。都市再開発は新しい公共交通機関、自動運転車、ドローンによる物資の輸送など、地域環境における交通、輸送方法を変革していくかもしれません。オールドメディアの失墜とニューメディアの台頭も話題に上ります。

 ネットやSNSを通じた情報共有の方法にも新しい手段が用いられようになるなど、かつて映画で描かれた近未来世界のライフスタイルが、現実味を帯びてきます。

 今後7年続く天王星・双子座時代をワクワクしながら待つか、不安に苛まれながら過ごすかはあなた次第です。正しく恐れつつ、波乗り気分で楽しんでみたら、新時代の幕開けを自分の目で見届けることができるはずです。

2025.01.10(金)
文=岡本翔子
イラストレーション=INEMOUSE