バトゥール山は標高1717メートルの火山ですが、トレッキングツアーが行なわれており、山頂で日の出を迎えることができます。
山裾のカルデラに水が溜まったバトゥール湖のほとりのトヤブンカ村に一泊。朝暗いうちに出発して山頂を目指します。灯りの少ないこの村から眺める星空は観光地と化した町とは違い満天に星が輝きます。
山頂まで登ると、湖を覆っていた雲は去り、空が赤らんできました。三日月型をしたバトゥール湖も一望のもとに。この火山湖はバリを代表する景勝地として有名ですが、これほど美しい姿は初めてみました。ガイドの持っていったバリのお線香に火をつけ、一緒に登山した仲間達と、朝日と山と湖に感謝の祈りを捧げました。
御来光を堪能したあとは、尾根伝いに歩きます。下に広がる雲に自分の影が映り神秘的です。
足下が安定しない火山岩のところもありますので、しっかりした靴が望ましいでしょう。地元のガイドのバリ人は裸足にビーサンでしたけれど……。
小原孝博
1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部写真科卒業。出版社勤務を経て独立。バリ島では40回を超える撮影を行い、写真集『オラン・バリ』をダイヤモンド社より出版。バリ島や江の島などにて写真展も開催。6月10日より日本橋小伝馬町のiiaギャラリーにて写真展「光の音色」を開催予定。フォトワークショップは常時開催中。
Twitter @tak_KOHARA
2014.04.15(火)