●スーパーヒーローを演じてみたい

――現場の雰囲気は? また現場で学んだことは?

 セリフを入れて現場に行ったら、みなさんが引っ張ってくださるから、考えなくても、どんどん芝居が付いてくるんですよ。ネルソンズのときは、僕がまずセリフを言って、相方2人がそこに乗っかってくる感じなので、役者さんとお芝居すると、こんなにやりやすいんだと思いましたね。長ゼリフも簡単に乗り越えられちゃうし、とにかく楽しかったです。そして、女優さんたちと一緒にお芝居させていただいたことも勉強になりましたし、そこも観てほしいですね。いつもは、女装している岸が相手ですから(笑)。

――ネルソンズとして、俳優として、今後の希望や展望を教えてください。

 ネルソンズとしては、やはりキングオブコント優勝を目指したいですが、やっぱり難しいんですよね。その一方で、個々でもいろいろやっていかなきゃいけないフェーズに入っていると思うんですよ。だから、僕の俳優業は、ネルソンズの活動にプラスになってほしいと思いつつ続けていきたいですね。個人的には『アイアンマン』のトニー・スタークみたいなスーパーヒーローも演じてみたいし、さらに欲を言うなら、深夜の10分とか15分枠で、ネルソンズ版「THE3名様」みたいなドラマもやってみたいですね。

青山フォール勝ち(あおやま・ふぉーるがち)

1986年1月19日生まれ。島根県松江市出身。本名:青山 久志。4歳からアマチュアレスリングを始め、大学時代には全日本強化指定選手に選ばれた。学生時代にお笑いに目覚め、NSC東京校に14期生として入校、10年、同期の和田まんじゅう、岸健之助とネルソンズを結成。17年NHKお笑い大賞、キングオブコント2022などで数々の賞を受賞。ヨシモト∞ホールにレギュラー出演するほか、テレビ、ラジオ、YouTubeなどで活躍中。

映画『お母さんが一緒』

親孝行のつもりで母親を温泉旅行に連れてきた三姉妹。長女・弥生(江口のりこ)は美人姉妹といわれる妹たちにコンプレックスを持ち、次女・愛美(内田慈)は優等生の長女と比べられたせいで自分の能力を発揮できなかった恨みを心の奥に抱えている。三女・清美(古川琴音)はそんな姉たちを冷めた目で観察する。「母親みたいな人生を送りたくない」という共通の思いを持つ3人だったが、そこに清美がサプライズで呼んだ恋人タカヒロ(青山フォール勝ち)が現れる。
https://www.okaasan-movie.com/
2024年7月12日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2024.07.12(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘