ビクトリア州には21カ所のワイン産地がありその一つがモーニントン・ペニンシュラ。
彫刻作品とともに楽しめるセラードア、トップレベルのレストランなど心躍るスポットを案内。
新鮮な食材やワイン豊かさを味わう旅
◆Mornington Peninsula(モーニントン・ペニンシュラ)
◆PT.LEO ESTATE(ポイントレオ・エステート)
休日は都会から離れて自然豊かな場所で過ごすという、健やかなライフスタイルを気軽に実現できるのがオーストラリア。
メルボルン郊外にも素晴らしいエリアがあり、その一つが車で1時間半ほどで行けるモーニントン・ペニンシュラ。美しい海に囲まれた半島で、1870年代から別荘地として栄えた場所。
50以上のワイナリーが集まりワインの産地としても知られている。なかでも多くの人が訪れるのが、ワイナリー、レストラン、彫刻の公園が一緒になった複合施設ポイントレオ・エステート。
誕生したきっかけは、ポイントレオでワイン畑の経営をしていたオーナー夫妻が、取引先のワインメーカーからポイントレオのワインを贈られその美味しさを知ったことだった。
自分たちもワイン醸造を始め、小さなセラードア(ワイナリー併設の試飲直売所)をオープンした後、ポイントレオの美しい景色に魅せられ、子供たちが駆け回って遊べる公園を作ろうと考える。
彼らは熱心なアートコレクターでもあったので、広大な敷地に彫刻作品を配したスカルプチャーパークを誕生させたのだ。
この野外ミュージアムで、オーストラリア、アメリカ、日本、スペインなどのアーティストの作品を海や森の景色を背に観ると、時間帯や天気によって見え方が変わり、ここでしか味わえないアート体験ができる。
ポイントレオ・エステートの開業時には新たなセラードアも作られ、作品を眺めながらエレガントなシャルドネ、香り高いピノ・グリといったこの土地の味を謳歌できる。
ポイントレオ・エステートで訪れたいもう一つの場所が女性の顔を造形した作品《ローラ》から名付けられたレストランだ。
2シェフハット(レストラン評価で3シェフハットが最高レベル)の認定を受けているトップクラスの店。シェフのジョセップ・エスプーガ氏が芸術的なビジュアルと演出、華やかな味わいで楽しませる。
「モーニントン・ペニンシュラは食材に恵まれた場所で、ウニ、ムール貝などの魚介類、冬になれば黒トリュフがとれるし、肥沃な土壌で育った野菜の味も素晴らしいんです」と語る。
コースはジャガイモで作った麺にカニを合わせたブイヤベースや風味豊かなアーティチョークと餃子を合わせた料理など、アイディアに満ちた逸品が続く。料理に合わせたワインとのペアリングで奥深い味わいがいっそう広がる。
PT.LEO ESTATE(ポイントレオ・エステート)
所在地 3649 Frankston - Flinders Road, Merricks
電話番号 03-5989-9011
営業時間 11:00~17:00、金~日曜 11:00~21:30
定休日 無休
●ローラ/営業時間 12:00~時間未定 ※土曜のみディナーあり(18:00~21:30)、定休日 火・水曜
https://www.ptleoestate.com.au/
2024.07.08(月)
文=梅崎奈津子
撮影=橋本 篤
コーディネート=池谷仁美