◆祖谷のかずら橋の山藤

 平家落人伝説が残る日本三秘橋・祖谷のかずら橋は、祖谷川を眼下に望む自然豊かなロケーション。重さ約6トンものシラクチカズラを編み連ねてつくられた吊橋で、国の重要有形民俗文化財に指定されている。昔は、深山渓谷地帯唯一の交通施設であった。

 橋床の隙間から谷底が見え、一歩踏み出すごとにユラユラと揺れる吊り橋は、スリル満点! 春には山藤の花が咲き、新緑とのコントラストが楽しめる。

 祖谷のかずら橋を渡って左に50メートルくらい歩くと、平家伝説の残る「琵琶の滝」が出現。落差40メートルから流れ落ちる見応えたっぷりな滝も同時に楽しんでみても。

例年の見ごろ:4月中旬

祖谷のかずら橋の山藤(いやのかずらばしのやまふじ)

所在地 徳島県三好市西祖谷山村善徳162-2
https://www.awanavi.jp/archives/spot/2812

◆船窪つつじ公園のオンツツジ

 標高1,050メートルの船窪高原では、燃えるようなレンガ色の巨大なオンツツジが自然群生している。樹齢400年を超えるものや、高さ6メートルにおよぶものもあり、一株から20数本の主幹をもつ巨大なオンツツジも多く、これに匹敵する群落は西日本のどこにも見あたらない。

 その巨大なオンツツジを鑑賞できる船窪つつじ公園は、「船窪のオンツツジ群落」として、国の天然記念物に指定されている。

 葉芽が花と同時に開くオンツツジはは、緑の若葉と赤い花とのコントラストが見事。葉や花が他種に比べて大きいのも特徴的で、山肌一面が赤く染まる景観は圧巻。

例年の見ごろ:5月上旬~中旬

船窪つつじ公園のオンツツジ(ふなくぼつつじこうえんのおんつつじ)

所在地 徳島県吉野川市山川町奥野井387-1
https://www.awanavi.jp/archives/spot/2663

2024.03.24(日)
文=桐生奈奈子