サファリツアーのメッカ、クルーガー国立公園

 南アフリカ観光のハイライトといえば、サファリツアー。アフリカを代表する野生動物保護区でもあるクルーガー国立公園は、世界各国から旅行者が訪れる、人気の観光スポットだ。200万ヘクタールにもおよぶ(その面積は四国よりも大きい)広大な公園の中には、ビッグ5と呼ばれる大型野生動物(ライオン、ゾウ、ヒョウ、サイ、バッファロー)をはじめ、多くの野生動物が生息している。

野生動物たちが暮らす中に入って行くスリルと緊張感(写真提供/南アフリカ観光局)

 ここを訪れる人の多くが体験するのが、車でゆっくりと進みながら、大自然に生息する野生動物を身近で観察する「ゲームドライブ」だ。クルーガー国立公園内でもゲームドライブは可能だが、さまざまな規制(運転エリアや速度、ゲートを開放する時間など)があるため、クルーガー国立公園内や隣接する私営動物保護区内のロッジに滞在し、そこでゲームドライブに参加するのが、日本人旅行者の主流となっている。

目の前を動物たちが横切るクルーガー国立公園(写真提供/南アフリカ観光局)

 私営動物保護区といっても国立公園との境界にフェンスはなく、動物たちは保護区と国立公園を自由に往来している。私営保護区なので自由に、より深くブッシュに入り込むこともできるし、レンジャーが動物たちのテリトリーをよく観察しているため、ビッグ5に出会う確率も高い。なにより、入場料さえ払えば入れる国立公園とは違い、限られたゲストしかいない広々とした環境の中で、じっくりと動物と向き合うことができる。

オープントップの4WDで動物を探しにゆく(写真提供/南アフリカ観光局)

 各ロッジでの過ごし方は、動物が活発に動き始める早朝、4WDのオープンカーでゲームドライブに出かけ、日中はロッジのレストランでランチをとってゆったりと過ごし、ふたたび動物が動き始める夕方に2度目のゲームドライブに出る、というのが一般的だ。安全な場所に車を止めて、ワインや軽食を楽しみながら大地に沈む夕日を眺める「サンダウナー」は、この環境でしか味わえない体験だろう。ときにはブッシュの中に分け入り、動物とすぐ目と鼻の先まで近づくことも。滞在中は野生動物づくしとなるが、同じ日でも朝と夜とでは見られる動物が違ったり、同じ動物でも違う顔を見せたりと、飽きることがない。

この景色を眺めながら楽しむサンダウナー。その後は、ふたたび夜のサファリへ(写真提供/南アフリカ観光局)

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2013.12.30(月)