家計が赤字で、貯蓄から取り崩していたら、入院や介護などの“もしも”のときに、お金が足りなくなって、子どもが立て替える、ということにもなりかねません。また、月々の支出がオーバーした分を仕送りする必要も出てくるかもしれません。そうなったとき、ひとりで全部背負わないで、きょうだいと話し合って負担を分担するようにしましょう。今は便利なキャッシュレス決済があり、その機能を使って送金・入金が簡単にできます。どんどん活用しましょう。

スーパーやコンビニの総菜ですませていないか注意

 また、普段の買い物はどうしているのか聞いてみる方法もあります。

 高齢になって自炊が億劫になってくると、出来合いのおかずに頼るようになります。便利でおいしいかもしれませんが、日常的に利用する場合は、食費が高くつくので家計的にはおすすめできません。また、味付けが濃いめなので高血圧症や糖尿病などの持病がある人は悪化させてしまう可能性もあります。

 高齢になって食事の支度や後片付け、家のなかの掃除やゴミ出しなど、身の回りのことが不自由になったらどう支援したらいいのか、同時に考えておく必要があります。(#2に続く)

介護費用の平均額は約580万円! 少しでもお金の負担を減らしたい人が「知っておくべき3つの制度」《ファイナンシャルプランナーが解説》 へ続く

2023.07.13(木)
文=井戸 美枝