◆「sweet&healthy SAZANKA」の3種食べ比べセット

 べっこう飴のようにツヤツヤと輝く皮は、蜂蜜かシロップをかけているんじゃないかと疑うほどですが、これはさつまいもからあふれ出た蜜がまとわりついたもの。最高糖度78度の「極蜜熟成焼き芋」は、焼きいもの領域をはるかに超越した甘さに誰もが驚いてしまうはず。宮崎県の有機土壌で育てたオリジナルのさつまいもを3カ月以上かけて追熟させ、二度焼き。蜜たっぷりの究極の甘さとクリーミーな食感は、手をかけたスイーツのよう。

sweet&healthy SAZANKA

https://sazanka-oimo.jp/

◆「倉田屋お芋Sweets」のシルクスイート

 こんなになめらかな焼きいもがあるの!? と声をあげてしまったのがこちら。比較的新しい品種で、糖度が高く、繊維が少ない「シルクスイート」を使っています。倉田屋はなんと101年前から東京で壺焼きいもを焼いていたという老舗。ひと口かじれば、とろ~っと舌の上でとろけ、くどくない上品な甘さとともにするりと消えていきます。繊維質は一切感じず、その名の通りシルキーなくちどけ。もはやこれは飲み物かクリームです。

倉田屋お芋Sweets

所在地 東京都北区豊島 6-3-12
電話番号 03-4400-5338
http://www.kurataya.info/

◆「薩摩芋・干し芋生産 照沼」の焼き芋(紅はるか)

 茨城県で農薬、化学肥料に頼らない土づくりによる「紅はるか」を栽培し、2022年に有機JAS認証も取得している「薩摩芋・干し芋生産 照沼」。「紅はるか」はねっとり甘いのが特徴ですが、ただ甘ければいいわけじゃないと、いも本来の“自然な甘さ”を追求してたどり着いたのが有機農法だったそうです。化学肥料たっぷりで甘やかすのではなく、アスリートのように育てた健康優良児。だから甘みはさっぱりめ。でも、香り、独特の風味と一緒に後からじわじわ甘さが広がります。「紅はるか」の開発者が「これぞまさに紅はるか」と評した傑作は、いも好きほどぜひ味わって欲しいひと品です。

薩摩芋・干し芋生産 照沼

所在地 茨城県東茨城郡茨城町長岡3480-101 イオンタウン水戸南(カスミフードスクエア内)
電話番号 029-297-2710
https://hoshiimo.co.jp/

◆「御芋 -OIMO-」の熟成壺焼き芋(シルクスイート)

 「飲める焼き芋」という衝撃のキャッチフレーズ。手にしただけで、皮に包まれた、とろっと柔らかなまるで液体のような感触が伝わってきます。

 とろとろの秘訣は壺焼き。焼き芋のために作られた特別な壺の中で炭をおこし、壺の反射熱を利用して1時間~2時間半かけて焼き上げます。低温でゆっくりと加熱すると、いものデンプンが麦芽糖に変化してとびきり甘く、柔らかな口どけの焼きいもになるそう。焼きいもを半分に割ると蜜がとろりとあふれ出し、食べる前から胸が高鳴ります。

御芋 -OIMO-

所在地 東京都墨田区吾妻橋3-4-9
電話番号 03-6693-4117
https://oimo.supersale.jp/

2023.03.15(水)
文=嶺月香里
撮影=榎本麻美