この記事の連載
アメリカ最新ホテル #1
アメリカ最新ホテル #2
アメリカ最新ホテル #3
アメリカ最新ホテル #4
ニューヨークがニューヨークに戻った。五番街やタイムズスクエアには以前のように人が溢れ、もはやマスクで顔を覆っている姿は見かけない。全米から、そして世界から観光客が訪れている。
パンデミック中でさえも新しいホテルはオープンを続け、現在様々な新しいホテルが扉を開いている。パンデミックを経て、ニューヨークのホテルは以前よりも自然と共存していく方向にシフトして、人々が安らぎを求めるようになった。
その新しいニューヨークの次世代ホテル3軒とマンハッタンから車で約2時間半の美しい自然を楽しめるホテル1軒を4回に渡りご紹介。
満を持して登場した世界最高峰ホテルの実力を心ゆくまで堪能する
◆Aman New York(アマン ニューヨーク)
![屋外テラスには、焚火台もある。開閉式のガラス屋根だから季節を問わない。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/1/1280wm/img_11f506e3529db411708f1630bdc8221a257465.jpg)
その空間に一歩入ると、静寂に包まれる。ニューヨークは五番街の最も賑やかなエリアであるのに、まるで森の中にいるような平穏さに覆われるのだ。
![エントランスに足を踏み入れた瞬間、静けさに包まれる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/b/1280wm/img_6b69e4d5408a534a62bb626ff7ec41be151126.jpg)
世界の最高峰と名高い「アマン」が満を持してこの地にオープンしたのが、2022年8月。57丁目と5番街の角という一等地に立つクラウンビルは、1921年建造。グランドセントラル駅を手がけた建築家が設計した壮麗な建物だ。
![「アマン ニューヨーク」の“プレミアスイート”。長谷川等伯の《松林図屏風》を精密に再現した絵画が壁面を飾る。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/2/1280wm/img_e292cda4b76b76cac60cfd1105db2429116675.jpg)
「アマン ニューヨーク」は、北米初の都市型アマンとして、83室のスイートを備えている。都会の真ん中にありながら、その広々としたスペースは、あたかも東南アジアのアマンのリゾートにいるような錯覚に陥らせるほどだ。
![“アマンスイート”はダイニングルームを有する。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/3/1280wm/img_a3e3a55bacafda8f55cf420b5accb3c199701.jpg)
11室のグランドスイートは95平米から。2室のアマンスイートは188平米以上で、6人掛けテーブルが置かれたダイニングや大型のウォークインワードローブを備えている。
![部屋の仕切りを開閉できる風通しのよいレイアウト。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/4/1280wm/img_a45f4e00de25bcba9e5b65d59b96d7c7163455.jpg)
この広さはニューヨークで最大級だ。ゆったりとした浴室には、楕円形のバスタブやダブルシンクの洗面台が贅沢に設えられ、寝室とはパネル式の扉によって仕切られ、開放的に繋がる。
![エレノア・ハーボッシュの絵画。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/6/1280wm/img_76fbd944b00886d4d934e46095d2de9686706.jpg)
圧巻は各スイートの壁一面を飾るアート。長谷川等伯の《松林図屛風》を再現した高品位なウォールアートに迎えられ、このサンクチュアリで幽玄の世界に誘われる。
2022.12.20(火)
文=黒部エリ
撮影=野口正博
CREA Traveller 2022 vol.4
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。