台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2022年3月】悟明老師が占う「世界の動き」

 これから始まる3月、多くの人々が不安に感じるのは、新型コロナウイルスの行方とウクライナ情勢であるように思います。

 天下第一盤の星回りを見る限り、それほど深刻な様子は読み取れません。

 コロナウイルスに関しては、感染力が高まる一方で死亡率が低いこと、規制を緩和し、ウイルスとの共存を呼びかける国が増えているという現実に鑑みても、悲観する状況ではないように思います。

 長く続くコロナ禍、世界中の人々が心身ともに疲れ切っていることと思いますが、目の前の1日1日を、少しだけ楽観的な気持ちで過ごすようにすれば、太陽の光が見えるまでの月日を乗り越えていけるように思います。

 ウクライナ情勢に関しては、星回り的には、ロシアとウクライナの喧嘩にとどまり、他国を巻き込む事態には発展しないものと出ています。

 では、気になるロシアを含め、この月の鍵となる4つの星を見ていきましょう。

 大きな動きを見せるのは、インドと南アフリカを示す破軍星、ロシアを示す巨門星、アメリカを示す太陰星、カナダを示す貪狼星です。

 破軍星=インド・南アフリカは、吉星である化禄を伴っていることから、経済面での恩恵が期待できるでしょう。

 しかし、生死に関わる傷害を意味する凶星の六害、死神のようにやってきて魂を奪っていく様子を示唆する凶星・貫索の存在も。

 吉星の力で大難にはならずに済みますが、死者が出るようなトラブルが起こり得る星回りです。

 巨門星=ロシアは、吉星である化権を伴います。吉星ではありますが、巨門星+化権の組み合わせには、闘争や喧嘩という意味が出てきます。

 ですから、ウクライナ問題は続くことと思いますが、大戦には至らないと見ています。

 ただ、この宮には白虎と陀羅という凶星があり、トラブルによる死者が出ることが予想されます。

 また、同じくロシアを意味する廉貞・天相星には、禄存と天徳という2つの吉星、捲舌という凶星があります。

 捲舌は口論を意味することから、揉め事は絶えないものと思われます。しかし、吉星の力が大難を小難に変えてくれます。

 この2つの宮の星回りなどから、2国間の問題にとどまるものと見ています。

 太陰星=アメリカには、吉星の化科が入ります。同じく吉星の右弼もあり、このひと月は比較的平穏で、重大事件などは起こらないでしょう。

 外交面でも、アメリカの思惑通りに事を進めていくのではないでしょうか。

 太陰星は、財を司る星であることから、経済的な回復も見込めます。特に娯楽、スポーツ、金融業が好調となりそうです。

 貪狼星=カナダは、凶星の化忌を伴います。さらに、トラブルメーカーを象徴する凶星の五鬼が入ってくるため、2月のワクチン接種をめぐる抗議デモのような動きが再び見られるかもしれません。

 とはいえ、吉星の龍徳が入っていることから、その激しさは緩和され、死傷者が出るような大事件には発展しないでしょう。

 そして、南アメリカ=紫微・天府星には、吉星の月徳と凶星の死符が入ってきます。

 この星回りの場合、吉星の力が勝っているため、物事がスムーズに進む時期と読み取れます。

 特に、観光業、金融業には発展の見込みあり。この運気をしっかり活かしてもらいたいひと月です。

 死神を象徴する死符の影響として、何らかの災害が起きることもあり得ますが、大惨事には至らないと見ています。

 最後に、ヨーロッパ&中東=天機星。文曲、文昌、解神という3つの吉星が入ってきます。

 コロナウイルスを抑え切ることは難しくとも、被害を最小限にとどめ、日常を取り戻す段階に進んでいけるひと月となりそうです。

 特に発展が期待できるのは、観光、不動産、ハイテク産業です。

 しかし、流血沙汰の事件を暗示する凶星・血刃があるため、銃撃などの物騒な事件が起こる可能性も。

 ただ、事件の衝撃が大きくとも、これだけの吉星がある月とあって、被害は少なく済むでしょう。

2022.02.27(日)
文=堀 由美子