台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2021年9月】悟明老師が占う「世界の動き」

 このところ、世界の各地で痛ましい災害が起きています。

 豪雨などの天候の変化、それによって引き起こされる土砂災害……どちらも元を辿れば、人類による環境破壊が原因の人災といえるのではないでしょうか。

 人類は、より高度なテクノロジーを求めた結果、さまざまなひずみを生じさせてしまったようです。

 新型コロナウイルスの感染拡大も、もしかすると、そうして生まれた災難のひとつといえるのかもしれません。

 年始の占いでも申し上げた通り、今年は転換期を迎える1年です。

 人類はゼロに戻され、新たな一歩を踏み出さねばならないようです。そして生き抜く力の有無を試され、力のあるものが生き残る……。

 これは神の思し召しなのかもしれません。

 知力、気力、体力を総動員して、この難局を乗り切っていきましょう。

 さて、今月の鍵となる4つの星は、台湾を示す天同星、ヨーロッパ示す天機星、この時期、台湾に入る文昌星、ロシアを示す廉貞星です。

 天同星=台湾は、吉星である化禄を伴っているほか、今月の鍵となる文昌星も入ってきます。文昌星は、同じく吉星である化科を伴っています。

 これからのひと月、台湾は太陽の光に照らされ、幸運な巡り合わせに恵まれるのではないでしょうか。

 感染拡大を抑え込み、少しずつ元の生活を取り戻しつつある台湾ですが、今以上の希望が持てる星回りといえるでしょう。

 天機星=ヨーロッパは、吉星である化権を伴うほか、星々をサポートする右弼が入ってきています。

 この星の周りからは、知恵の示唆や導きによって大きな救いを得ると読み取れます。

 キーワードは、ハイテクノロジー。IT関連、コロナの新しいタイプのワクチンや特効薬、服飾関係等々……候補は絞りきれませんが、“画期的な何か”が発明される可能性を感じます。

 中東地域も天機星の示す位置に含まれます。8月に入ってアフガニスタン情勢に大きな動きがありましたが、9月の星回り的には、彼らは知恵の力で折り合いをつけ、落ち着きを見せるのではないかと見ています。

 廉貞星=ロシアに伴うのは、凶星である化忌。そして陰謀を示唆する陰煞が入ります。

 同じくロシアを示す巨門星には、天魁と文曲という吉星が入ってきますが、化忌と陰煞によるマイナスのパワーの前では焼け石に水。

 政治的闘争、絶え間ない訴訟など、揉め事の多いひと月となる模様です。

 また、北アメリカには、思いもよらぬ病を象徴する凶星・天狗が入ってくる一方、厄を解く吉星である天鉞があるため、プラスマイナスゼロといった様相。想定外の感染拡大があったとしても、うまくコントロールしていくのではないでしょうか。

 南アメリカやカナダについては、大きな動きを示唆する副星がなく、比較的落ち着いたひと月となるように見て取れます。

2021.08.30(月)
文=堀 由美子