コロナ禍で厳しい状況が続く飲食業界。そんななか、日本橋にあるミシュラン一つ星フランス料理店「ラペ」が、なんとおでん屋さんをオープンしました。
ここで楽しめるのは、フランス料理のエッセンスを効かせた新しいおでん屋さんのメニューです。料理に合わせるのは、日本酒ではなくシャンパーニュ。それも、出汁の優しい風味によく合う「マム グラン コルドン」はいかがでしょう。
おでんを介して広がる、未体験のマリアージュをどうぞ。
話題沸騰! シャンパーニュといただく新しいおでん
![おでんが主役のコース、最初の一杯にもシャンパーニュを。現在、グラスでも提供中。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/1/1280wm/img_b1eee3b499082b1349780919e0a23d5899174.jpg)
ミシュランの一つ星を獲得しているフランス料理店「ラペ」。夏は「桃コース」といったフルーツのコースを設けるなど、革新的で人々を惹きつける取り組みから目が離せない、大人気のレストランだ。
なかでも、松本一平シェフの実家がおでん屋さんであることからはじまった冬のイベント「おでん屋 平ちゃん」は、フレンチなのに和食!? と話題になったが、2021年6月、そのイベントがレストランとして誕生!
「コロナ禍で世界が一変してしまった飲食業界。スタッフはもちろんのこと、生産者さんや同業者も、丸ごと盛り上げていきたいと思い、『なにか新しいことに挑戦しよう!』と。そこで、冬のイベントだったおでん屋さんをレストランとして完成させることにしたんです。あえてクラウドファンディングを使い、SNSなどで取り上げてもらう機会につなげました」(「ラペ」松本一平シェフ)
フランス料理の表情を持つ、イノベーティブなおでん。話題にならないわけがない! さっそく、新しい食経験を目当てに、着々と予約が埋まっていく。
また、おでんというとカウンターで熱燗と、というイメージ。でも、フランス料理レストランのエッセンスがちりばめられたこちらでは、メゾン マムのシャンパーニュ「マム グラン コルドン」をチョイスしたい。
「マム グラン コルドンはフレッシュで繊細な味わい。ふくよかさもあり、おでんに欠かせないお出汁に寄り添うようなシャンパーニュです」(松本シェフ)
では、そのマリアージュをさっそくご紹介!
◆様々な味付けをしたおでんのサラダ
![料理はすべておまかせコースから。前菜には季節感のあるサラダが登場。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/6/1280wm/img_c652efac015ae364bc5268acee2f3cef339730.jpg)
そのとき旬を迎えた野菜を、それぞれに調理法を選び、味つけをして素材の味を際立たせたサラダ。サクッとしたおでんの天ぷらも隠れていて、出汁を含ませた具材はジューシーだ。おでん屋さんらしく、練り辛子も添えられている。
「出汁が香る具材と、ドレッシングの酸味が華やかさのコントラストが身上。マムの爽快感がよく合うと思います」(松本シェフ)
フランス料理と和食の垣根を軽々と超えたサラダは、ほかでは決して味わえないだろう。
◆おでんの春巻き
![出汁の豊かさを春巻きに閉じ込めた一品は、もはや発明。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/5/1280wm/img_6515ffaa105edacc8b7915715547ca62342507.jpg)
すでにファンの多いスペシャリテ「おでんの春巻き」。千葉県産の「オリヴィアポーク」の塩麴マリネと、おでんの代名詞、味がしみた大根を包んだ春巻きだ。
「パリッと揚がった春巻きの中から、しっかりした旨味の豚肉とお出汁を含んでジューシーな大根が顔を出します。アツアツの春巻きには、優しくてふっくらとした味わいのよく冷やしたマムを合わせると最高です」(松本シェフ)
◆おでん三種
![](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/e/1280wm/img_be1fc0fcc6ae97d686934830a56d9a4e278974.jpg)
コースのメインはもちろんおでん。団子状のふたつは「つくね」と「つみれ」。肉類を使う「つくね」はホロホロ鳥と軟骨を組み合わせて、コリッとした食感もある。「つみれ」は魚介のふんわりと使い、まるでフランスの郷土料理「クネル」だ。
また、こんにゃくは黒米入りで香ばしさが広がる。どれもしっかり「おでん」。でも、どこか洗練されたフランス料理の要素も感じられる。
「ホロホロ、魚介、黒米の香ばしさと、要素は三種三様ではありますが、お出汁とフランス料理にも使われる素材の組み合わせ。ここにマム グラン コルドンを合わせると、フランス料理のコースにぐっと近づき、まさにマリアージュを楽しんでいただけると思います」(松本シェフ)
2021.10.01(金)
文=CREA編集部