ひと手間かけて、具だくさん味噌汁レシピ

 気持ちに余裕がある日は、たんぱく質入りの具だくさん味噌汁をつくってみよう。普段不足しがちな栄養を補いつつ、体も心もじんわり温まるはず。

①卵とほうれん草の味噌汁

貧血気味の人は定番にしたい卵入りのお味噌汁

 卵は気と血を補いつつ、精神も安定させてくれる食材。またほうれん草も血を補う効果があり、便や皮膚が乾燥しがちな人におすすめ。卵は生や完全に火が入ったものより、半熟の状態がいちばん消化しやすいので、火の入れ方で食べごろを見極めて。

■つくり方

 小鍋にだし1カップを入れて沸かし、冷凍ほうれん草30gをさっと煮て火を止める。味噌大さじ1を溶き入れ、卵1個を割り入れて、表面が白くなったら器に盛る。

②キャベツときのことさば缶の味噌汁

缶詰の汁をだし代わりに使い 花粉症対策にもおすすめ

 青魚であるさばは気と血を補い、血流をよくしてくれ、キャベツは胃を元気にしてくれる素材。舞茸などきのこ類は気を補いつつ免疫調整作用もあるので、花粉症の人におすすめ。花粉症は血流の滞りも一因となるので、さばとのコンビはいち押し。

■つくり方

 小鍋に水1カップ、さば缶1/2缶(汁ごと)を入れて沸かし、食べやすく切ったキャベツ1枚分、舞茸1/4パックを加えて煮る。火が通ったら味噌大さじ1を溶き入れる。

③あさりと絹さやの味噌汁

春食材同士の組み合わせで季節の不調を緩和

 春に旬を迎える貝類は血を補い、イライラやのぼせなど春の不調に効くものが多い。特にあさりは水分代謝を上げ、むくみを取ってくれる優れもの。絹さやも脾胃(消化器官)の働きをよくし、むくみを取ってくれる効果があるとされる。

■つくり方

 小鍋に水1カップ、あさりの口(殻付き)80~100gを入れて沸かし、あさりが開いたら筋を除いた絹さや5~8枚を加えて煮る。火が通ったら味噌大さじ1を溶き入れる。

●教えてくれたのは……
瀬戸佳子さん(せと よしこ)さん

国際中医薬膳師。東京・青山の「源保堂鍼灸院」にて、「簡単、おいしい、体によい」をモットーに、東洋医学に基づいた食養生のアドバイス、レシピ提案を行っている。著書『お手軽気血ごはん』(文化出版局刊)が好評発売中。

春のゆる養生、指南 季節の野菜を食べる!

2021.03.12(金)
Text=Noriko Tanaka
Photographs=Aya Sunahara、Sodai Yokoyama(人物)
Styling=Makiko Gibson Miura
Hair & Make-Up=Tomoko Okada(TRON)
Model=Mitsuki Shiina
Cooperation=AWABEES、UTUWA

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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