「ONE PIECE」好き公言で漏れ出た「オタク気質」

 そんな木村の「オタク気質」がお茶の間にも知られるようになっていったのは、2008年から2010年頃だ。

木村とドラえもん(2020年9月3日木村拓哉公式インスタグラムより)
木村とドラえもん(2020年9月3日木村拓哉公式インスタグラムより)

「木村さんが『ONE PIECE』好きを公言し始めたんです。ファンの間ではすでに知られていたことですが、世間は『キムタクも漫画読むの⁉』と驚いていましたね。木村さんがこう発言したことで、『ONE PIECE』はもとより漫画自体のイメージが上がりました」(同前)

「メンズノンノ」で木村と作者の尾田栄一郎氏が対談した際には、尾田氏が「木村さんが公言してくれたことで女性ファンが増えた」と感謝している。

尾田 木村さんには本当に感謝しているんですよ。木村さんが色々な所でワンピースを好きと公言してくれたので、漫画が一段階上がったと思ってるんです。世間の人特に女性が『ワンピース好き』って言ってくれるようになって、明らかにファンががっと増えましたから。元々ファンもいたんですが、世間に向かってワンピース好きだという方はいなかったです。

 でも木村さんが普通に好きと公言してくれた事で、男性も女性も普通に『ワンピースが好き』って事を言ってもらえるようになりました。だからドンドンと外に広がっていったんだと思っています》(「メンズノンノ」2011年10月号)

 2010年には「SMAP×SMAP」でクイズコーナー「ワンピース王決定戦」が始まり、木村がその豊富な知識を披露したこともあった。

「このあたりの時期からキムタクが『ONE PIECE』にハマったと思っている人が多いため、キムタクの『漫画好きはCocomiの影響』という説が流れているんでしょうね。しかし、本当は2002年頃に放送作家・鈴木おさむに勧められて読み始めたのがきっかけなんです」(前出・スポーツ紙芸能デスク)

 

 2002年頃はちょうどCocomiが生まれてすぐのタイミングだ。Cocomiが生まれた頃には、漫画が並んでいたことだろう。Cocomiの中学生時代を知る知人が語る。

2021.02.13(土)
文=「文春オンライン」特集班