西宮の隠れ家カフェの
しっとり米粉のバウムクーヘン
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ドイツの伝統菓子のひとつ、バウムクーヘン。近年、全国各地で様々なタイプが作られ、バウムクーヘンだけで百貨店の催事が開かれるほど人気です。
兵庫県西宮市にある「ぴゅあ樹(バーム)光」のバウムクーヘンは、小麦粉ではなく米粉を使ったオリジナル。
プレーンとココア味の2種類があり、プレーンの「ぴゅあ」の材料は、山田錦の米粉、大山バター、兵庫のこだわり卵、牛乳、北海道の生クリーム、砂糖。保存料や添加物は一切使用していません。

安田桃江さんがひとりで全て焼き上げており、「常温ではしっとり、ふんわり。冷蔵庫で冷やすとさらにしっとりします。また、軽く焼くと表面はサクッとして中はふんわり。いろんな食感が楽しめるんですよ」と安田さん。口の中で消えてしまう、極上の口溶けにも驚きます。

「いつかお店をやりたい」と、パン屋やレストラン、カフェなど色々な店で働いた安田さん。ある日、勤めていたキャンプ場で木の年輪を見てひらめき、西宮にあったバウムクーヘン専門店で技術を学びます。
あちこちで食べ歩くうち、他にない自分だけのバウムクーヘンを作りたいと、米粉に注目。資金作りや物件探しと平行して、中古の機械を見つけます。「温度計もついていない古いタイプの機械だったんですが、それが米粉でバウムクーヘンを焼くのにぴったりだったんです」とにっこり。
試行錯誤を繰り返して、1時間かけて生地作りしてから1時間以上じっくり焼き上げる、安田さん独自のレシピが生まれました。
2019.12.22(日)
文・撮影=そおだよおこ