100年以上続くサーフィン文化
全豪大会やスクールも

 そしてこのビーチのもうひとつの顔は、歴史あるサーフスポット。フレッシュウォータービーチと合わせて、オーストラリアで最初の“世界サーフィン保護区”に認定されました。

 1890年代、オーストラリアにおけるボディサーフィン(身体で波に乗る)のはじまりがこの地。

 1909年にボードサーフィン(サーフボードを使って波に乗る)がスタートし、1914年にはハワイの伝説のオリンピアン、デューク・カハナモクがボードサーフィンのデモンストレーションを行いました。

 オフィシャルのサーフパトロールボートを導入したのも、マンリービーチが世界初で、1907年のことでした。

 このようにオーストラリアのサーフィン発祥の地にして、100年以上続くサーフィン文化、環境と地域を保護すべく、世界サーフィン保護区に指定されたのだそうです。

 現在も毎年2月にはサーフィン全豪オープンがマンリービーチで開催されています。

 また、オンザビーチに立つ「ノースステイン・サーフ・ライフセービングクラブ」を本拠地とした1982年設立の「マンリーサーフスクール」では、プロサーファーから子供までがサーフィンについて学んでいます。

 サーフィンが地域と密接につながり、英国の名残もひとふりしたマンリービーチ。

 シドニーからわずか30分、7マイルの実際の距離よりも、遥か遠くへ出かけたような気分。シドニーからの半日ショートトリップにいかがでしょう?

マンリービーチ

●アクセス シドニーのサーキュラー・キーからフェリーで約30分
●おすすめステイ先 ホテル・ステイン
https://hotelsteyne.com.au/

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2019.09.21(土)
文・撮影=古関千恵子