Magnificent View #1331
ウポル島(サモア)

(C)R. Ian Lloyd / Masterfile / amanaimages

 南太平洋に浮かぶ9つの島からなる国、サモア。この国の人口の8割以上を擁しているのがウポル島だ。

 島の北部には首都アピアがあり、ここだけは都会的な雰囲気を漂わせているが、内陸部の多くは未開の熱帯雨林に覆われている。ほとんどの島民が海岸沿いに暮らし、自給自足に近い昔ながらの生活様式を守り通しているという。

 この豊かな自然を気に入って移住したのが、『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』などの小説で知られる19世紀のイギリス人作家、ロバート・ルイス・スティーヴンソンだ。病気がちだった彼は、穏やかな島の気候が身体にいいと考え、晩年をこの地で過ごすことに決めたのだという。結果、健康に恵まれ、多くの作品を世に残すことになった。

 文豪も愛した美しいこの島の一番の魅力は、白い砂浜とコントラストをなすエメラルドグリーンの海。遠浅のため、魚が泳ぐ姿も見ることができる。ココナッツジュースを飲みながらビーチでのんびり過ごせば、心まで健康になりそうだ。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2017.10.01(日)
文=芹澤和美