河童伝説をテーマにした展示をめぐる怪異とは
メインの展示は、社務所横にある文化財「省耕園(せいこうえん)」に。江戸時代には、柳川藩の接待所や、茶室など、さまざまなかたちで用いられていたという歴史のある建物です。
展示のテーマは、柳川に古くから伝わる河童伝説。舟で水路を巡る文化が根づいたこのまちならではの妖怪観で、子どもを危険な水辺から遠ざけるための戒めとして語り継がれてきた側面もあるといいます。
室内に飾られた提灯に描かれているのは、立花家の家紋や骸骨、そして河童とキュウリ。部屋の中央には、立花家に代々伝来する、河童のものと伝えられる異形の手のミイラが特別に展示されていました。
境内を案内してくれた神社職員の方が、この河童の手にまつわる不思議な話を聞かせてくれました。
展示のために、河童の手を立花家から省耕園へ運び込んだ日のことです。スタッフの方が、ふすま越しに「これ、こっちの部屋に置いといていいかね」と声をかけると、「うん」と宮司さんの声で返事がありました。
少し言葉を交わしたあと、「じゃあ、置いとくね」「はーい」と話を終え、その足で奥に向かうと、そこには宮司さんの姿が。ではあの返事の主は、いったい誰だったのでしょうか……。
