鈴さんとの絶妙な距離感と、圧巻だった早朝の景色

――加賀まりこさんが演じる、美山鈴さんとの再会はいかがでしたか。

 撮影が始まり、司さんと一緒にいることでさとこを取り戻しましたが、そのあと、加賀さんが演じる鈴さんと再会して、「やっと、さとこが完成した」と実感しました。

 原作の鈴さんもとても素敵な女性ですが、私は加賀さんの演じる鈴さんが大好きなんです。最初は、私が想像していた鈴さんとは違っていて驚きました。あえて気づかないふりをして、さとこの懐に遠慮なく入ってきてくれる。一方で、相手が大事にしているところには立ち入らない。その絶妙な距離感が素晴らしいんです。こういう人がそばにいたら、救われることがたくさんあるだろうなと思います。

――今回のスペシャルドラマで、印象に残っているシーンを教えてください。

 司さんと早朝の景色を見に出かける場面です。実際の撮影では午前2時ごろに集合しました。「こんなに早く行かないといけないのかな」と最初は思ったのですが、目の前に広がる景色が本当に美しくて、感動しました。映像もとても美しいのですが、生で見ると圧巻の美しさで……。「司は、この景色をさとこに見せたいと思ってくれたのだ」と、ひしひし感じました。

――司は、さとこに身近な幸せを教えてくれる存在ですね。

 司さんはいつも、見逃してしまいそうな身近な幸せを、さとこにそっと優しく届けてくれる存在です。朝日を見たあと、司さんと一緒に塩むすびを食べるシーンがあります。それほどせりふの多いシーンではなかったのですが、これぞ『しあわせは食べて寝て待て』の世界だ、と感じたシーンで、今回特に印象に残っています。

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