カタルーニャの誇り、「カヴァ」の故郷を電気自動車で訪ねて

 サグラダ・ファミリアの「イエスの塔」が完成し、再び注目を集めるスペイン・バルセロナ。しかしカタルーニャ州の首都の誇りは、オーバーツーリズムとは無縁の郊外にも見出せる。

 最新のEV(電気自動車)「ボルボEX60」で、スパークリングワイン「カヴァ」の故郷、バルセロナの裏庭を逍遥するロードトリップへ。

 海外の旅先で車を運転するのは、ともするとハードルが高いように考えがち。でも看板標識や路面標示線が国連の定める「ウィーン道路交通条約」に準拠している欧州大陸なら、標識のデザインが直感的で分かりやすい。左ハンドルで車道が右側通行である点は日本と逆だが、街路が碁盤の目状に区切られているバルセロナなら運転しやすい環境といえるだろう。

 そこで今回はスウェーデンの自動車ブランド、ボルボのニューモデルである「EX60」とともにロードトリップ。EX60は早ければ2026年内に日本市場へも導入が予定される最新EV(電気自動車)だ。

 拠点となったのは街の中心部、カタルーニャ広場にほどなく近いホテル「MEバルセロナ」。スペインの有力ホテル・グループであるメリア・ホテルズ・インターナショナル傘下の5ツ星ホテルだ。バルセロナならではのカラフルでシックな内装や、サステナブルな地中海スタイルの料理を供するホテルだが、市街の中心に位置しながら充電設備を備えた地下パーキングをも備える。環境意識の高まりは、ホテルの設備にも新たなスタンダードを求めるのだ。

 バッテリー残量100%の状態で「ボルボEX60 P10 AWD」に乗り込み、いよいよバルセロナの路上へ。異国の知らない街での運転は緊張するものだが、さすが最新世代の電気自動車だけあって、前後左右のカメラや360度ビュー、さらに歩行者や自転車、周囲の車を感知して警告するセンサーが優秀。アクセルを離せば自然に減速が始まって停止にまでもっていける“ワンペダルモード”もあって、自然と交通の流れにのれる。

 また、Googleが車載インフォテイメントに組み込まれているので、音声で目的地を設定したルート案内が可能。かくして今回の目的地にしてカヴァの生産地として知られるアノイア地区のワイナリー、「ヴィラルナウ」を目指す。

 アノイア地区はバルセロナから西、ムンタニェス・ドルダルという山地に隔てられた盆地にある。バルセロナの市街を後にすると途端に登り坂が始まるが、EX60はEVならではの力強さでスムーズに、しかし静かに坂道を駆け上がる。遠くに青々とした地中海を望みながら、さらに山肌に沿って道路もくねり出す。4WDならではの安定感と、確かな手ごたえのハンドリングのおかげで、下り坂でも安心だ。

次のページ 質の高い走りと経験がもたらす、新しい味わい