台湾の南部、嘉義県にある阿里山。樹齢千年を超える神木や、神々しい日の出、幻想的な雲海、歴史ある森林鉄路など、多彩な見どころを有しています。
台湾屈指のマウンテンリゾートとして人気の阿里山ですが、2022年末に「ホテル・インディゴ阿里山」(Hotel Indigo Alishan/阿里山英迪格酒店)がオープン。話題になっています。
ここは阿里山初の国際的ブランドのホテルとして注目を集め、内外から多くの観光客が訪れています。今回はその魅力に迫ります。
ロビーから客室まで楽しめる、郷土色豊かなデザイン
旅の起点となるのは、台湾高速鉄道の嘉義駅。ここから阿里山公路を進んでいくと、深い緑に包まれた山あいに茶畑や製茶場が点在しています。雄大な山並みを眺めながら約1時間半。目的地の「ホテル・インディゴ阿里山」に到着します。
「阿里山」と聞くと、単独の山を思い浮かべがちですが、実際には18の山々で形成される山岳地帯の総称です。ホテルは標高約1,280メートルの地点にありますが、ガイドブックでよく紹介される「阿里山国家森林遊楽区」は標高約2,200メートルに位置します。ホテルからはさらに車で約1時間の距離です。
阿里山一帯は高山茶の産地であると同時に、台湾原住民族の一部族であるツォウ族が暮らす土地でもあります。
ロビーに入るとまず目を引くのが、天井から吊るされた柱状の照明。これは周辺の竹林をイメージしているのだとか。広報の黄子源さんによれば、ホテルでは土地の文化を尊重し、デザインのなかにも自然生態やツォウ族の文化など、さまざまな形で郷土色を盛り込んでいるとのこと。
ロビーから客室棟へつながるトンネルのような通路では、阿里山森林鉄路の走行音や野鳥のさえずりが聞こえてきます。耳からも旅の気分を盛り上げてくれる粋な演出です。
館内には、台湾固有種の鳥であるヤマムスメのオブジェが飾られています。この鳥は濃い青色の羽と、真っ赤なくちばしや脚が印象的。その青と赤の色合いはホテルのテーマカラーにも取り入れられています。
客室のベッド背後の壁面には、カエデの葉をかたどった装飾が施されています。そして、ベッドサイドにはヤマムスメや茶器をイメージした照明が。ツォウ族の伝統織物に着想を得たクッションもユニークです。
どの客室からも雄大な山並みを望めるのも魅力。プレミアムルームは二面ガラス張りになっており、一方には茶畑、もう一方にはなだらかな山々が広がります。
山の天気は変わりやすく、霧が立ち込めて辺りが白く煙ることもあれば、晴れ渡った日には遠くの峰々まではっきり見渡せます。
すべての客室にはベランダが設けられています。阿里山茶を片手に、刻一刻と移り変わる山の表情を眺める癒やしの時間を楽しみたいものです。
