つづ井さんは「論理の女」
つづ井さんたちが大好きな遊びといえばなんといっても「仮装」である。
つづ井 ゾフ田が過去にやったジャイアンの仮装がすごいツボで。ゾフ田って「今回準備する時間なくて」みたいな感じなのに、当日はちゃんと作りこんでていつも「まいった!」って思うくらいキメてくる。そういえば「裸一貫」シリーズのリモート仮装大会でさ。オカザキさんの誕生日で、オカザキさんには「プリンセスの恰好してきて」って言ってあって、ほかの4人はプリンセスを引き立てるロウソクの仮装をするっていうサプライズを計画したんだよね。あのときもゾフ田、「時間がなくて」とかふにゃふにゃ言ってたのに出て来たら1人だけロウソクが光ってて。ずるいよ(笑)。光らせるなんて思いつきもせなんだ! あれは今までで一番笑った。人生で一番。
ゾフ田 人生で一番は言い過ぎでしょ!
いやぁ、読んだことのあるエピソードもこうして語られると笑えてしょうがない。全員がみんなを楽しませよう、驚かせようと本気で遊んでいるからどんなイベントも盛り上がるわけなのだ。
つづ井 また仮装大会をやったんよね。リモートじゃなくて5人集まって。これ、今日の「菓子まき会」につながる話なんですけど。
はっ! 本日のイベントでは最後につづ井さんとゾフ田さんがお菓子をまくことになっている。これにはちゃんと伏線があったようだ。
つづ井 私たち5人は同級生なんですけど、本厄の年にみんなで厄払いをしたいなと思っていて。調べてみたら、厄払いに餅まきをする地域があるそうで、それをやってみたいなと。
「餅に託して自分の厄を小分けにばらまいて、人に持ち帰ってもらう」という説があるそうだ。
つづ井 でも、全員厄年のメンバーでこれをやったら、持ち帰る厄の総量が変わらないことになるよね。そこで、どうしたら全員厄年の餅まき厄払いを成立させるかって考えて出た答えが「仮装」なんですよ。仮装をすれば、自分じゃない存在になる。これがロジカルシンキング……私、論理の女やから(笑)。まくときは厄年の人、拾うときは別人というロジックを構築したわけで。
なるほど納得とばかりに会場からまき起こる拍手喝采。こういう理屈の裏付け(?)があることで、遊びは遊びの領域を超える!?︎
ゾフ田 まぁ、みんなお菓子もまきたいし、仮装もしたいからね(笑)。うまくつなげたよね。
つづ井 あのときゾフ田はギョウザの仮装だったよね。私はカイリキー(『ポケットモンスター』に登場するキャラクター)の仮装で。当日までみんながどんな仮装するかわからないから、誰かとかぶったらどうしようって思ってた。
ゾフ田 かぶらないと思うけど(笑)。まぁ、一人ひとり登場するからその瞬間までわからないから緊張感はあるね。
「あれ、やってみたい」という思いつきにアレンジを加えて自分のものにしていく剛腕に思わず感嘆。そんなオリジナル厄払いを終えた2人による菓子まきに参加できるなんて、ここに集まったお客様方は本当にラッキーだ。
つづ井
元気で楽しそうな姿が評判を呼んでいる。2014年10月からTwitter(現・X)で公開を始めた絵日記が話題を集める。2017年、デビュー作『腐女子のつづ井さん』が「第20回文化庁メディア芸術祭」推薦作品に選出。2019年『裸一貫!つづ井さん』が「第3回マンガ新聞大賞」大賞受賞。X:@wacchoichoi
ゾフ田
オタクで凝り性な成人女性。クールな知性担当かと思いきや、お酒を飲むと踊っちゃうといった一面もある。名前のイントネーションは「お札」と同じ。

『とびだせ! つづ井さん3』
定価 1,210円(税込)
文藝春秋
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