喜んでもらえるものを誕生日まで調べ抜く！
――本誌発売直後の12月に、向井さんの記念すべき40回目の誕生日があります。
児玉 その前、11月に僕の誕生日もありますが。
向井 児玉さんには、直前にあげたいなと思ったものを渡す予定です。
又吉 児玉は……11月っていう季節は洋服選びが難しいけど、浴衣とかどう？
児玉 いや、別ので！
又吉 向井は掃除が苦手やから、部屋掃除を業者に発注するとかどう？ でも面倒くさがりやからな。
向井 はい。ご存じだと思いますけど、自分では絶対に発注しないです。
児玉 カーテンも寸足らずで、ずっとつんつるてんだったもんね。絶対に使ってもらいたいってなると、ティッシュになるけどいい？
向井 いやいや、そんなこと言い出したら終わりだよ？
又吉 向井は最新の情報をたくさん持ってるし、欲しいものは自分で買えるから難しい。自分では買わないけど、喜んでもらえて、なおかつ、ちょっとテンションが上がるものを毎年、一生懸命考えるんやけど……パーカーは？ 見た目は普通やけど、夜道に車のライトに当たって光るものなら、夜中に散歩しながらラジオを聴いてる向井によさそう。
向井 洋服に関して絶大な信頼を置いている又吉さんに選んでもらえるだけで嬉しいです。
又吉 カバンは？
向井 嬉しい。そろそろ買い換え時かなと思っていて。
又吉 リュックはどう？
向井 あぁ、う―ん。
児玉 嫌ならはっきり言いなよ。
向井 じゃあ、使わないです（笑）。車移動が多いし、荷物を最小限にしたいという気持ちがあって。
又吉 下着は？ 「Juana de Arco」っていうアルゼンチンのブランドの下着がめちゃ良くて。
児玉 下着は絶対使うものだからいいですね。あと、靴下とか。
向井 いいかも。これいいよってオススメされると嬉しいですし、使ってみたい。
又吉 わかった。誕生日までに合うものをもう少し調べてみるわ。
又吉さんからふたりへ
◆南部鉄器の鉄瓶
日常的に贈りものをするという又吉さん。鉄瓶は後輩ふたりへプレゼントしたアイテム。「僕は毎日、お湯を沸かして飲んでます」（児玉）。「僕は使いたい気持ちだけはずっとあります」（向井）。「使ってないってことやな？（笑）」（又吉）。
児玉さんから向井さんへ
◆リカバリーウェア
児玉さんからもらったTENTIALのリカバリーウェアを愛用している向井さん。「着心地がよくて、こればっかりは本当に着て寝てます」（向井）。「児玉があげたのを忘れてて、翌年、向井に同じものをあげそうになりました」（又吉）。
向井さんから又吉さんへ
◆コンパクトシェーバー
又吉さんがひとり旅やホテルで集中して執筆する際、必ず持っていくのは、向井さんからもらったコンパクトなシェーバー。「小さくて便利で。児玉からもらった小型スピーカーと一緒に必ず持っていきます。お守りみたいなもの」（又吉）。
●教えてくれたのは……
児玉智洋（こだま・ともひろ）さん
サルゴリラ
1979年11月14日生まれ。東京都出身。2016年、赤羽健壱と「サルゴリラ」結成。
嬉しかった贈りもの：4歳の我が子からもらったネクタイのイラスト。「僕の顔が入ったカードと一緒にもらいました」。
向井 慧（むかい・さとし）さん
パンサー
1985年12月16日生まれ。愛知県出身。2008年、菅良太郎、尾形貴弘と「パンサー」結成。
嬉しかった贈りもの：又吉サイン入り『火花』。「母が又吉さんに感謝していたので、いただいた本を棺に入れました」。
又吉直樹（またよし・なおき）さん
ピース
1980年6月2日生まれ。大阪府出身。2003年、綾部祐二と「ピース」結成。26年1月28日、最新長編『生きとるわ』（文藝春秋）を発売予定。
嬉しかった贈りもの：後輩たちからもらった白山眼鏡店のロイドメガネ。
続きは「CREA」2026年冬号でお読みいただけます。
- date
- writer
- staff
- 文＝高本亜紀
写真＝佐藤 亘
イラスト＝中根ゆたか
Share
CREA 2026年冬号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
この記事の掲載号
CREA 2026年冬号
贈りものバイブル
定価980円
