東京・六本木の国立新美術館で開催中の「ピカソ meets ポール・スミス 遊び心の冒険へ」。本展は、パリ国立ピカソ美術館が所蔵するパブロ・ピカソ(1881〜1973)の作品からインスピレーションを得て、デザイナーのポール・スミスが会場のレイアウトを考案した展覧会。今回は、開幕に先駆けて開催された取材会および内覧会に参加。本展の見どころや企画の背景とともに、会場の様子を紹介する。


ポール・スミスが手がけた空間でたどるピカソの創作の軌跡

 2023年にピカソ没後50周年を記念してパリで開催された特別展「Picasso Celebration: The Collection in a New Light!」を基にした国際巡回展。パリ、上海を巡回し、日本では国立新美術館が唯一の開催会場となる。

 世界有数のピカソ・コレクションが日本に集結するのは18年ぶり。絵画や彫刻、陶芸作品など、代表作を含む約80点が展示されている。本展の特徴は、ファッションデザイナーのポール・スミス氏が手がけた空間演出だ。

 ポール氏は、ピカソから学ぶべき最大の点として「好奇心」を挙げる。古典的な素描からコラージュ、陶芸まで、常に新たな表現に挑戦し続けた姿勢に、自身のクリエイションとの共通点を感じたという。

 今回のディレクションでは、自らの個性を前面に押し出すのではなく、「ピカソへの最大の敬意」を持って臨んだと語る。伝統的な美術館の展示手法とは異なる、さまざまな色彩やテクスチャー、素材を取り入れながら、作品に「新しい光を当てる」ことを目指した。

 また、本展のアンバサダーを務め、音声ガイドのナビゲーターも担当した松岡茉優さんは、ピカソの人生における変化が作品に反映されていく様子を、ポール氏が部屋ごとに異なる演出で表現していることについて、「ピカソの人生をたどるうえでも素晴らしい展示になっていると思います」と語った。

 なかでもお気に入りとして挙げたのが、吹き抜け越しに「セクション07:子供時代」の展示室が見える演出。また、日本会場ならではの見どころとして、ポール氏が会場内に描き加えた動物のイラストを紹介。「私ははじめ見逃してしまったのですが、他のイラストと比べると線が薄いのでわかると思います。ぜひ探してみてください」と呼びかけた。

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