なぜ「AURALEE」や「COMOLI」を選んだのか?
――まわりにこびない女性が着る服として、日本発のブランドとしてとても人気がある「AURALEE」や「COMOLI」、「HYKE」を選んだのはなぜですか?
ユニセックスで着られるアイテムが多い、というのは大きな理由のひとつです。文菜には、女性らしさに限定されない魅力を持っていてほしかったですし、男性から見ても自然に「素敵だな」と感じてもらえるような服を着てほしいと思っていました。それから、古着とミックスしやすいんです。いい意味で強い主張がなく、古着とも自然になじんでくれる。そうしたバランス感も魅力でした。
文菜という人物を作るにあたって、下着も大切な要素。こだわりを持った女性が身につけるものとして、「DEPT」のキャミソールなどを選びました。モードな雰囲気も出るので、彼女にぴったりだなと思っています。
ただ、見た目の印象だけで選んで、文菜の暮らしとかけ離れたブランドを取り入れることはしないように心がけています。たとえば「HYKE」のダウンジャケットは決して安いものではありませんが、文菜の収入で手が届かないものではないと思っています。作品の印税で自分へのご褒美として買ったのかもしれないですし、リセールショップで見つけたのかもしれない。ドラマの中では描かれていませんが、そうした背景を想像していただけたら嬉しいです。
――杉咲さんとディスカッションを重ねていく中で、気付かされた点はありますか?
杉咲さんは、サイズ感をとても大切にされていました。杉咲さんご自身が小柄な方なので、オーバーサイズのアイテムを着る際にも、だらしなく見えすぎないように、きちんと雰囲気を保ちたいとおっしゃっていて。
私も普段からサイズ感は意識していますが、今回はとくに何度も試着を重ねながら決めていきました。一見すると文菜には少し大きすぎるように見えるものも、実は細かく計算されたバランスになっています。
当初から古着をミックスするスタイルで進めていましたが、監督や杉咲さんと話し合う中で、よりメンズライクな方向へと深まっていった印象があります。基本的に、どんな人と会うときもメンズライクな装いをしていますが、岡山天音さん演じる小太郎と会うシーンでは、よりカジュアルな雰囲気になっています(笑)。そうした違いにも注目していただけたら嬉しいです。
