まもなく鬱陶しい梅雨の季節。ついつい頭に浮かぶのは、北海道の抜けるような青空、どこまでも広がる大地……。爽やかな新緑の季節にふさわしいスポットを、札幌で刊行されている人気のライフスタイル誌「poroco」に紹介していただきます。

フランスでの修業を経て、妥協せず追い求めた味

写真手前より、オリジナルの「TSURU」450円、フランス伝統菓子「ムラング」320円、写真奥はインカのめざめを使った「じゃがいもとベーコンのバゲットサンド」500円。スイーツとよく合う濃いめのフレンチローストで淹れたオリジナルブレンド480円(いずれも価格は税込)。

 小麦粉から卵、生乳まですべて北海道でまかなえることから、札幌には道産食材を使ったスイーツショップがたくさんあります。「ケーキが大きい」とか「コスパが高い」とスイーツ好きの間でも評判です。北海道の大地を感じさせる素朴なスイーツが多い一方で、札幌のまちには本格的なパティスリーも次々とオープンしています。

 2014年2月にオープンしたばかりのパティスリー&カフェ「TSURU CAFE」は、北海道の食材を使った本格的なフランス伝統菓子が味わえる一軒。オーナーパティシエールの鶴岡綾子さんは静岡県出身。フランスで修業した経験から、「自分の好きなフランス伝統菓子にこだわってみたい」と妥協せずにつくりあげたスイーツは、札幌でも評判となりました。

夫婦で営む居心地のいいデリカフェ

「お客さんが味わっている様子も見てみたい」とカフェも併設。綾子さんの手がけるスイーツに合わせた味わいのコーヒーや、夫の浩行さんがつくるバゲットサンドやキッシュ、クロックマダムなどが揃います。壁一面がギャラリーになっている「TSURU CABE」は、アートも楽しめるように。

明るく開放的な雰囲気の店内。スイーツとデリそれぞれのショーケースがあり、テイクアウトに、イートインに好みを選んで。

 本格的なフランス菓子、ボリュームのあるサンドやデリとコーヒー、そしてアート。訪れた人が、食事にティータイムに気軽に訪れられると、カフェとしてもたちまち人気となった「TSURU CAFE」。「poroco」では、毎年「札幌Café本」という増刊号を出していますが、この一年にオープンした中でも評判のカフェになりました。近年デリカフェが増え、スイーツ店も増えていますが、夫婦で営むスイーツ&デリカフェというのは貴重な存在となっています。

TSURU CAFÉ (ツルカフェ)
所在地 札幌市中央区宮の森2条5丁目2-8 1階
電話番号 011-631-2626
営業時間 10:00~20:00(日曜、祝日~19:00)
定休日 水曜日

月刊「poroco」 (ポロコ)
1997年に創刊した、札幌の生活情報誌。20~30代女性をターゲットに、札幌のグルメ・ショッピング・ビューティ・イベントなど生活を豊かに楽しくする情報を発信。毎月20日発売、450円(税別)。北海道の書店・コンビニ・キヨスクや「北海道どさんこプラザ」各店でも発売中。
URL http://www.poroco.co.jp/

2014.06.04(水)
撮影=中嶋 史治(BLUE COLOR DESIGN)