現在のトレンド、そして今後の動向は?

――現在、コスメキッチンのお客様はフェムケアに関して、どんな悩みを持っているのでしょうか?
清水さん デリケートゾーンの黒ずみやかゆみ、そして生理不順やPMSが多いようですが、アイテムを変えたことで、悩みが軽くなったという声も多いようです。
そしてフェムケアやオーラルケア、そしてシャンプーは「一度オーガニックのものを使うともう戻れない」というお客様が多数いらっしゃるようですね。
オーガニックアイテムというのは、その人が持っている本来の機能を取り戻してくれるものなのではないかと個人的には思っています。例えばデリケートゾーンの洗浄料の場合、一般的な界面活性剤を使ったようなアイテムは“オフする”機能がメインなのに対し、オーガニックのアイテムはミネラルなど自然の成分の力が不調なところに作用し、コンディションを整えてくれるのではないでしょうか。
さらに、お客様が気兼ねなくフェムケアアイテムのショッピングができるのは、店舗にいる女性スタッフが親身になって相談を受けてくれるからというのも理由のひとつだと思います。あるお客様が肌あれで困っていると聞いたときにデリケートゾーンのケアを勧めた結果、悩みが解決したという事例もあります。
――同性だからこその悩みが共有できるというのは、とても心強いですね。現在取り扱っているアイテムの傾向はどんなものでしょうか?
清水さん 6~7割がデリケートゾーンの洗浄料です。他はオイルやクリームなどのデリケートゾーンの保湿アイテムが多いですね。使用後に爽快感があり、ムレを防ぐミストも人気です。また、韓国コスメの人気に伴い、韓国産のフェムケアアイテムの取り扱いも増えています。
――30代から更年期までと、幅広い年齢層のお客様がいらっしゃると聞きましたが、清水さんが注目している“これから来るトレンド”を教えてください。
清水さん 和式トイレの減少に伴い、ふんばる機会が減ったため腟の周囲にある骨盤底筋の筋力が低下し、尿漏れに悩む女性が増えていると聞きますから、尿漏れ対策としてのショーツやパンティライナーはこれからもっと需要が増えていくのではないでしょうか。
また、ここ数年の酷暑とそれが長期間続くことにより、デリケートゾーンのかゆみや炎症に悩む女性が増えてきているので、これらの悩みに応じたアイテムも増えると思います。
――なるほど。トレンドを見据え、多くの女性たちに快適さを提案し続けているコスメキッチン、これからも注目していきますね。
2025.03.26(水)
文=増本紀子(alto)
撮影=平松市聖