そう。世の中の「美味しいもの」には、自力で作れるものと作れないものがあります。
そして先に申し上げたように、私は一回ハマると長期間それにハマり続ける人間です。
もし、自力では作れないものにハマってしまい、しかもそれが一時期大流行して、いつでもどこでも手に入るという状況がデフォルトになった後、その流行があっと言う間に過ぎ去った――という状況に陥ったとしたら、中々に悲劇だと思いませんか?
タイトルの時点で皆様お察しかと思いますが、はい、私がそうなりました。
犯人はタピオカミルクティーです。
この話をした時、「タピオカ!? 阿部さん、今になってタピオカにハマっているんですか!?」と編集さんに「信じられない、こいつ流行りの一周前に生きてやがる!」みたいな目で見られましたが、未だにタピオカミルクティーとマブダチ関係の人間は絶対一定数いると思います! と、いいますか、タピオカミルクティーはもはや流行りを越えて日本の食文化の定番メニューになっていると信じきっていたので、まさかコンビニからその姿が見えなくなる日が来るとは、全く考えてもみませんでした……。
私とタピの因縁について、軽く済ませるつもりだったのですがなんかやたら長くなってしまったので、次回に続きます!
阿部智里(あべ・ちさと) 1991年群馬県生まれ。2012年早稲田大学文化構想学部在学中、史上最年少の20歳で松本清張賞を受賞。17年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。デビュー作から続く著書「八咫烏シリーズ」は累計130万部を越える大ベストセラーに。松崎夏未氏が『烏に単は似合わない』をWEB&アプリ「コミックDAYS」(講談社)ほかで漫画連載。19年『発現』(NHK出版)刊行。「八咫烏シリーズ」最新刊『追憶の烏』発売中。
【公式Twitter】 https://twitter.com/yatagarasu_abc
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2024.05.02(木)