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燻製とウィスキーの組み合わせはここで教わった

 実は「エキゾチカ」のオーナーシェフ今西拓磨さんは、鎌倉のもう少し奥の由比ガ浜という場所で、鎌倉イチ暗い(人ではないですよ、照明が!)お店としてローカルたちに親しまれてきた隠れ家的なバーをやっていた方で、3年ほど前に名前も一新し、朝から楽しめるお店に生まれ変わりました。場所も鎌倉駅西口から徒歩3分くらいと駅近。

 以前のお店時代から私も時折寄らせていただいており、自著にも彼の料理とお酒の組み合わせの妙を書いたくらいのファンです。

 私がハイボールと燻製の組み合わせに目覚めたのは、「エキゾチカ」のオーナーシェフのお導きのおかげ。ワイン一辺倒だった私に、「まぁ飲んでみてください」と、ウィスキーと燻製を出してくれたのが始まりでした。

 以来、私の中では彼といえば、燻製とウィスキー。だから、ここに来ると最終的にはこの組み合わせに行きついてしまいます。ウィスキーを飲んだあと、鼻から息を出したときの、燻製の香りが通っていく感じが好き。

 味わいも、香りも楽しめるお酒には、それに合ったつまみが必要。今回いただいたお酒は、ピート香が薫る、スコットランドのアイラ島の蒸留所で造られたウィスキー「ラフロイグ」のソーダ割り。

 「このウィスキーを生牡蠣にちょっと垂らして食べるのもうまいですよ」。そんな素敵な食べ方も教わり、ますますウィスキー熱が上昇しちゃいました。

2023.12.19(火)
文=赤澤かおり
撮影=榎本麻美