待ちに待った、旅して家族や仲間と賑やかに楽しめる夏がやってきました!

 海外旅行もいいけれど、日本には四季の移り変わりを感じられる風景が数多く存在しています。自粛中に、そんな日本の魅力に気付いた人も多いかもしれません。

 「いつか」ではなく、今度の夏休みの旅行の参考に。私たちを待っている夏色の景色をお楽しみください!

» 日本の隠れ絶景・風物詩リスト


◆広河原の松上げ

 「松上げ」は府内の一部の地域でお盆の時期に行われる神事で、京都市左京区で行われる「広河原の松上げ」は、無病息災、五穀豊穣を祈願するもの。

 高さ約20メートルの燈籠木の先に付けた大笠目がけて、男衆が松明を次々に投げ入れ、炎に包まれた燈籠木が一気に倒れる様子は迫力満点。倒れた燈籠木に丸太を二方向から突き刺す「ツッコミ」が行われると、辺りに火の粉が盛大に舞い上がる。

 観客の誰もが思わず見入ってしまう、勇壮な火祭りだ。

開催日:2023年8月24日(木)

広河原の松上げ(ひろがわらのまつあげ)

開催地 京都府京都市左京区広河原下の町
https://souda-kyoto.jp/event/detail/hirogawara-matsuage.html

◆勧修寺のハス

 山科にある「勧修寺」は、醍醐天皇が母・藤原胤子を弔うために創建した古刹。ハスの名所として有名で、毎年見ごろの時期になると、境内の「氷室池」で美しいハスの花が咲き誇る。

 氷室池のある庭園「氷池園」は、広大な敷地が広がる池泉回遊式庭園。京都市指定の名勝であり、池越しに望む山々の借景がすばらしいと評判だ。

 夏になると緑鮮やかなハスの葉が池の水面を覆い、そのすき間から首を伸ばし、花を咲かせるハスは凛として美しい。また、池に面して立つ観音堂を背景にした眺めは、写真に収めたくなる情景だ。

見ごろの時期:6月下旬~8月上旬

勧修寺のハス(かじゅうじのはす)

所在地 京都府京都市山科区勧修寺仁王堂町27-6
https://kyototravel.info/kanjyuujihasu

2023.07.12(水)
文=佐藤由樹
協力=京都府観光ガイド