#167 Amilla Fushi
アミラフシ
(モルディブ)
![一周歩いて約20分。200×600メートルのコンパクトな島です。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/4/-/img_e43c6e54d8b4d2a78838a27a660f2e06436016.jpg)
ユネスコの生物圏保存地域であるバア環礁の北東に位置する1島1リゾート、アミラフシ。地元のディベヒ語で“マイ・アイランド・ホーム”という名のこの島は、一見リゾートっぽく見えないのが印象的です。
![直線を生かしたミニマルなデザイン。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/2/-/img_424ad7d5a1b1eca42cebc2e0215b37b1398492.jpg)
すべて独立型の60の客室は、“ヴィラ”ではなく、“ハウス”と呼びます。
たとえば水上コテージといえば、ヤシの葉で屋根を葺いた南国風のたたずまいをイメージしがちですが、アミラフシは「あれ?」と意表を突かれる感じ。白一色に染められた、潔いほどの直線を生かしたボックス型をしています。
![リゾートハウスのような、くつろぎ感のあるビーチハウス。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/d/-/img_5d6270d3d97ed9ef330cc294ae9279a6331353.jpg)
都会的な印象を受けますが、実は、モルディブの伝統的な建物のつくりをモチーフにしています。
サンゴの岩で作られた昔ながらの住居は、四角い箱型で、屋根はフラット、ミニマルなデザインが特徴。それを現代流に解釈したのが、アミラフシのハウス。
そして室内に入れば、ゆったりとしたスペースとたっぷり降り注ぐ光、そして周囲の自然と溶け込んだデザイン。
家にいるようなくつろぎを覚える、モルディブの新たなるラグジュアリー・スタイルを提案しているのです。
![スクエアなハウスが整然と連なるオーシャン・リーフ・ハウス。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/4/-/img_64673742b10e9866b0c01db0e3ece0c8125858.jpg)
![メインプールには巨大なクッションを設置。横たわっていると、おしぼりやドリンク、サンスクリーンのセットを運んでくれます。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/e/-/img_5ea826095cc5479bdbac118334cd76b7175308.jpg)
デザインを担当したオーストラリア人建築家は、これまでリゾートをデザインしたことはなく、個人住宅のみ。だから、リゾートホームのような雰囲気が醸し出されているのかもしれません。
2019.02.16(土)
文・撮影=古関千恵子