ブレイク直前のバンド、“ミセス”こと「Mrs. GREEN APPLE」のフロントマンである大森元貴。第1回に続き、リリースしたばかりのニューシングルだけでなく、独特なサウンド作りの秘密や気になる今後についても語った第2回。
転機は「ミセス」第2章の始まり
――インディーズを経て、2015年にメジャーデビューした「Mrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)」ですが、結成から2年というタイミングは大森さん自身、どのように思われましたか?
僕個人としては、もっと早くメジャーに行きたかった気持ちがあったこともあり、「やっと!」でしたが、「Mrs. GREEN APPLE」というバンドで出るには、ちょっと早かったかなと思っています。人柄でメンバーを決めて、人の繋がりで音楽を作っていたので、音楽的な部分がどこか弱かったからです。藤澤(涼架)はクラシックのピアノをずっとやってきて、バンドに入るタイミングでキーボードやシンセサイザーを始めていたり、じつは割と初心者が多いんです。自分らの持っているポテンシャルとか、自分らのやりたい潜在意識みたいなものは分かっていても、それをアウトプットできる力が全然なかった。だから、4人の中で焦りみたいなものはありましたが、ライブの本数が多かったこともあり、短期間でそこも克服できたと思います。
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――そんな「Mrs. GREEN APPLE」の結成後、大きな転機になった出来事を教えてください。
メジャーデビューに向けて切磋琢磨していたのに、その前に前任のベースが抜けてしまって、みんな自分のエネルギーをどこに持っていっていいか分からなくなってしまった、と思うんです。それで髙野(清宗)が入ったことにより、新たにデビューに向けてスタートダッシュを切れる感じがしたんです。つまり、「Mrs. GREEN APPLE」における第2章の始まりが転機だと思っています。
2017.09.01(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘