阿久悠がピンク・レディー「UFO」を書いた衝撃の理由

ジュディ 酒井さんと阿木さんは、その数年前、電通が企画したツアーに一緒に参加しているんです。

近田 はいはい。ワコールや資生堂が協賛し、さまざまなジャンルのクリエイターが集ったことで有名な「南太平洋 裸足の旅」ですね。その旅での交流が発展して、「魅せられて」をはじめ、久保田早紀の「異邦人」など、エキゾティックな名曲が生まれることになったと聞きます。

ジュディ そこには、作詞家の阿久悠さんや美術家の横尾忠則さんも同行していたんですが、旅の途中で、空を飛ぶ不思議な物体が見えたそうなんです。ちょっと神がかったところのある横尾さんは、「あれはUFOに違いない」と主張したんですが、現実的な阿久さんは、「そんなものあるか」と取り合わない。でも、その旅から帰ってきたら、すぐ阿久さんはピンク・レディーに「UFO」って曲を書いてましたよ(笑)。

近田 ちゃっかりしてるなあ(笑)。ネタにしてたんだ。

ジュディ 「魅せられて」に関しては、〈好きな男の腕の中でも 違う男の夢を見る〉なんていう歌詞、どういう顔して歌えばいいのか、阿木さんに聞いたんですよ。そしたら、「そんなもん、しゃあしゃあと歌えばいいのよ。何事もないかのようにしゃあしゃあと」とアドバイスされました。

近田 それが功を奏して大ブレイク、ついには日本レコード大賞を受賞するまでの社会現象と化したわけですね。

ジュディ あの頃、何かの番組でガッツ石松さんにお会いしたら、「ジュディさん、あの歌詞は一体何なんですか!」と真顔で叱られましたけどね(笑)。

近田 そんなこと言われても困るよね(笑)。京平さんの曲って、大抵の場合は、何か洋楽かどこかに元ネタがあるじゃないですか。ところが、「魅せられて」に関しては、何にインスパイアされたのか、まったく分からない。何かご存じですか。

ジュディ どうやら、雅楽をヒントにしたみたいですよ。

近田 ああ、なるほど。オリエンタルな曲調は、そっちから来てたんですね。

ジュディ 「題名のない音楽会」に出演して、カンツォーネなど、数通りのアレンジであの曲を歌ったことがあるんですが、雅楽のアレンジは、確かに似合ってましたね。

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