北九州で書店員として働くかたわら、趣味で集め続けた実話怪談は3000話以上。生配信サービス「TwitCasting」の怪談チャンネル「禍話(まがばなし)」の語り手・かぁなっきさんが織りなす怪談たちは、放送開始10年の節目を迎えても変わらずホラーファンの心をつかみ続けています。
今回はそんな実話怪談コレクションの中から、廃墟探訪に来た学生たちが発見した“黄色い紙”にまつわるお話をご紹介します――。
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民俗研究会がひそかに行っていた“裏活”
その民俗学研究会には10人ほどのメンバーが在籍していましたが、普段の郷土伝承調査とは違い、“裏活”に参加しているのはグループの中心だったBさんたち6人ほどのメンバーでした。
あまり公になっていない心霊スポットや廃墟を探訪するという名目で始まったその裏活は、許可を取っていない廃墟に忍び込むという性質上、サークル内でもとりわけ仲の良いメンバー同士でひっそりと行われていたのです。
物々しく聞こえる裏活ですが、その実態はBさんたちがひっそりと行っていた小旅行のようなもので、廃墟で幽霊らしきものや怪奇現象を捉えられなくても、別に大きな問題はありませんでした。
しかし、ある年のお盆の時期に行った裏活は、それまでのものとは明らかに異なっていたのです。
その廃墟の存在を最初に嗅ぎつけたのは、Bさんが親交を持っていた他大学のオカルト研究会のメンバーでした。
ある地方の山奥でいまだ解体されていないというその廃旅館には、特段不気味な噂や事件などはありませんでした。しかし、研究会が自治体に確認したところ、頑なに解体を行わない理由を語らぬばかりか、『あの旅館の話はあまりしたくないんです』と一方的に電話を切られたというのです。
その廃旅館にただならぬものを感じていたオカルト研究会メンバーでしたが、結局他のメンバーとのプレゼン競争に負けて実地調査は見送りとなり、Bさんたちのサークルに話がまわってきたというわけでした。
