在来種・亀治の自然栽培米で作る「自然/藤原みそこうじ店」
鳥取県の東南端に位置する鳥取県八頭郡若桜町(わかさちょう)。標高1,510mの氷ノ山があり、ブナなどの広葉樹を中心とした自然林がいまだに多く残っています。氷ノ山から湧き出る水は口当たりがやわらかく清らか。
そんな豊かな自然環境のなかに棲息している「野生麹菌」を5月から10月の間、味噌工房の庭で自然の中から採取します。野生麹は自家培養で米麹にして味噌づくりに生かします。野生麹菌は非常にデリケートなため、すべての環境、条件が整わないと採取や培養が難しいそうで、聞くところによると、例えば10km先で空中からの農薬散布などがあると、その後2週間は採取ができないのだとか。微生物は敏感に影響を受けているのです。
味噌仕込み用の原材料であるお米は、岡山県真庭市蒜山(ひるぜん)にある「蒜山耕藝」が無肥料・無農薬で育てた島根県の在来種「亀治(かめじ)」の自然栽培米です。自然栽培で育てた、在来種の米のであった方がうまく発酵が促されると言います。
また、大豆は同じ蒜山エリアで自然栽培を行っている「禾/kokumono」が無肥料・無農薬で栽培したものを使用しており、米と大豆が同じ地域でつくられていることなども、発酵環境においては重要な相性があるようです。
なるべくなら最近の品種よりも、在来の昔の品種の方が発酵の相性が良いと聞きました。「Table to Farm」でも選んでいる亀の尾や旭と言ったお米は、人が食べてもおいしくて、麹などの微生物たちにとってもおいしい、ちょうど中間地点にあるのでは、という話で話が盛り上がりました。どうやら、昔の品種であればあるほど、人の食味よりも、微生物たちが好む傾向があるのかもしれません。微生物たちはそうやって敏感に環境適用しながら、取捨選択をしている。
藤原みそこうじ店の「亀治」は、素材の良さが自然の力で引き出されながら、芳醇な風味と深い味わい。塩味や甘味、コク、うま味がバランスよく仕上がっています。
