毎日のストレスや不規則な食生活で
感染症にかかりやすくなる!?
「なんだか最近体調が優れない」「肌の調子が崩れがちで……」。忙しい毎日の中で、そんなふうに感じる瞬間はありませんか? とくに思い当たる原因がないとすれば、それは免疫力が低下しているせいかもしれません。
免疫力は、ウィルスや細菌などいろいろな外敵から私たちを守ってくれる自己防衛能力。免疫力が低下すると感染症やアレルギーに対するリスクが高まって、風邪をひきやすくなったり、体調が乱れたり、肌が荒れたりと様々な影響が現れます。さらに、それが積み重なると深刻な病気の原因にもなるので、決して侮れません。
ところでこの免疫力、20代をピークにあとは年々減少するばかりだとか。しかも、生活習慣の乱れやストレスによって、ますます低下してしまいます。
適度な運動や質のいい睡眠、バランスのとれた食生活によって、その低下を食い止めることはもちろん可能。でも、もっと根本的に免疫力をアップさせるためには、生活習慣の見直しだけでは難しそうです。
免疫力を高めるカギは“ヘルパーT細胞”!
では、免疫力を根本的に改善するためにはどうしたらいいのでしょう? 最近、そんな免疫力アップのカギを握る免疫細胞が話題になっています。それが、ヘルパーT細胞。
このヘルパーT細胞は、ウィルスや細菌を撃退する際のいわば司令役。ヘルパーT細胞にはTh1細胞、Th2細胞という2種類の細胞がありますが、この2種類のバランスがとれていることが大切なのです。
けれども、ストレスや生活習慣の乱れがあると、このうちのTh1細胞が低下しやすくなってしまいます。するとインフルエンザや風邪にかかりやすくなります。そこで、Th1細胞を活性化し、ヘルパーT細胞のバランスを整えることで、体の免疫力を高めることができるということになります。
その免疫細胞に直接働きかけるものとして、最近注目されているのが乳酸菌です。乳酸菌といえば腸の調子を整える善玉菌としてすっかり有名ですが、実のところその種類はたくさん。それぞれに異なる得意分野を持っていますが、その中でもとびぬけて免疫細胞へ強く作用するのが、HK L-137という名の乳酸菌なのです。
小腸で働くHK L-137が免疫力をアップ
HK L-137と呼ばれる乳酸菌は、表面にリポテイコ酸という成分を大量に出しているのが他とは違う特徴。このリポテイコ酸のおかげで、免疫細胞に効率よく取り込まれて、強い免疫作用を示すというわけなのです。
ところで、ふつう乳酸菌といえば生きたまま大腸に届くのがいいと言われていますが、小腸で働くHK L-137はむしろ正反対。加熱したほうが免疫力を高める作用が強まることがわかっています。しかも、胃液や腸液に対しても生きた菌より強まるのだそう。
HK L-137がTh1細胞を活性化させ、ヘルパーT細胞のバランスを整えることは、数々の研究結果からも明らかになっています。攻めの姿勢で免疫力をアップさせて、感染症にかかりにくいカラダを手に入れれば、内側からにじみ出る美しさが生まれるはず。HK L-137で体の中から根本的に、強く、キレイになるための新習慣、早速はじめてみませんか。
2015.09.29(火)
文=嵯峨崎文香