Magnificent View #625
シケリグ・ヴィヒール(アイルランド)
(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages
大西洋に浮かぶシケリグ・ヴィヒールは、面積が0.18平方キロメートルという小さな孤島。海からぽっこりと飛び出したようなその姿は、島というよりも岩といったほうが近いかもしれない。
ここは、かつてケルト人修道士たちの祈りの場でもあった。標高218メートルの岩山の頂上には、修道院だった建物が残されている。建てられた時期は諸説あるが、修道院は海賊の襲来にも耐え忍び、1世紀ごろには規模を拡大。修道士たちは、ご覧のように石積みの小屋を造り、この中で暮らしていたという。
「シケリグ」は現地の言葉で岩を意味し、「ヴィヒール」はラテン語でミカエル、フランス語でミシェルにあたる。フランスにある修道院を持つ小島「モンサンミシェル」と同様に、ここは大天使ミカエルの名を冠したキリスト教の聖地でもあるのだ。
16世紀からは巡礼者が多く訪れるようになったが、1986年から遺跡の整備がスタート。現在は、島の自然環境を守るため、渡航人数を制限している。
文=芹澤和美
