「今日は80%でいいや、とはできないんです」。グッズの書き物にもライブにも、同じ熱量で向き合うという鈴木愛理さん。その姿勢の奥には、中学生の頃から母に言われてきた「3年の法則」があるそう。30代に入って考えるようになったことや、実家で見つけた幸せ、親友との時間について伺いました。
» 前篇を読む
「今日を、3年後の自分のために頑張りなさい」
――前篇では、映画『昨夜は殺れたかも』で演じた咲奈と違って、裏表があまりないというお話をお伺いしました。長く活動を続ける中で、変わらずにいたいという思いもあるのでしょうか。
よく「変わらないよね」と言っていただくんですけど、自分でも変わりたくないなと意識しているところはあります。親友たちとも、「お互いに変わったなと思ったら、ちゃんと言ってね」と話しています。
ただ、同じところにとどまっていたいわけではなくて。何かを開拓して、日々、少しでも前進している感覚は持っていたいんです。うちは両親ともに元プロゴルファーで、アスリートの家系なので、そういう気持ちが強いのかもしれません。
――ご両親からの言葉で、今も大切にしているものはありますか?
母から、中学生ぐらいの頃からずっと言われている「3年の法則」というものがあるんです。今日、楽しいとか幸せだなと思うことがあったら、それは3年前の自分が頑張ったご褒美が来ているだけ。だから、今日を3年後の自分のために頑張りなさいって。逆に、今、怠けたり、人の悪口を言ったりすると、3年後の自分に返ってくるよ、とも言われていました。いつも3年という単位なんです。
この母の法則にとらわれているわけではないんですけど、気づくと頭の中に出てくるくらいには、意識していますね。3年後って、わりとリアルに想像できるのがいいですよね。母はどこからそれを思いついたんだろう、と思いながら、ずっと考えています。
――映画で演じた咲奈も、仕事にも家事にも懸命に向き合っています。鈴木さんご自身は、頑張りすぎて疲れてしまうことはありませんか?
「もう少し力を抜きなさい」とは、よく言われます。特に仕事では、「今日は80%でいいや」ということが絶対にできなくて。ちょっとした書き物でも、ライブでも、同じ熱量で全部やるので、シンプルに時間が足りないんです。
この一回が、3年後の何かにつながるかもしれないと思ってやってきたので、今になって変えられなくて。仕事は基本的に、ずっと120%でやっています。ただ、120%の力でやりたいのは仕事の話で、家では突然、家事を全部放棄することもありますよ(笑)。
――完璧にやりたいという気持ちは、昔からですか?
そうですね。高校生のときに性格診断をしたら、「我慢しすぎな完璧主義」という結果が出て、先生にすごく心配されたことがありました。今は、少し緩和された感覚もあるんですけど、やっぱり最後まで全力でやれると楽しいんです。
