推薦人:藤井博夫さん(丸池藤井株式会社)
「加藤順」の京漬物
京都で「室町筋」とは呉服問屋のことを指します。室町通三条あたりを中心に南北約2~3キロの場所に江戸時代から呉服商が集まり、日本一の着物の集散地を形成しています。つまり、当時は室町筋が日本人の服飾産業を一手に引き受けていたと言っても過言ではないかもしれません。
そんな室町筋の旦那衆の集まりが、「京都織物卸商業組合」略して「織商」。藤井博夫さんは呉服商の「丸池藤井株式会社」の4代目社長であり、織商の理事長をされています。また一般社団法人「全日本きもの振興会」の会長でもあり、今年で第9回の同会が行う「きもの文化検定」は根強い人気があります。5級から始まりますので、CREA WEB読者の皆様もトライされてはいかがでしょう。
藤井さんが持って行かれるお土産は、公私とも、状況と相手で何軒かを使い分けているそうです。今回はその中から、「加藤順」の京漬物をおすすめいただきました。川端通二条を東に入り北に上がった所にあるお店ですが、ここ以外に支店はありません。数ある商品の中から「舌つづみの志ば漬」「生しば」「茄子からし」「ちりめん菜の花漬」等を選ばれています。その理由は「安定した深い味わい」だそうです。宮崎の自社農園で理想の野菜を栽培されており、素材の良さが強く感じられます。
加藤順漬物店
所在地 京都市左京区二条大橋東入る大文字町165-2
電話番号 075-771-2302
URL http://www.katojun.jp/
営業時間 平日/土・日・祝日 8:30~19:00
定休日 なし(ただし1月1日~3日はお正月休み)
小林禎弘
フォトグラファー。京都市生まれの京都市育ち。同志社大学を卒業後3年間の公務員を経て撮影の世界へ。雑誌、書籍、広告を舞台として、京都を中心に西日本を幅広くカバー。「撮影歴30年ですが、それくらいでは京都の事はまだまだわかりまへん」。
2014.08.26(火)
文・撮影=小林禎弘