CREA Traveller 2026 春号は「アート旅」特集。花や鳥、海岸線――。自然を愛し、光を追い続けた画家クロード・モネ没後100年の節目に、“モネのまなざし”を求めて彼が過ごしたフランス・ノルマンディ地方を巡る。そしてフランスと日本のアートスポットを訪ね歩き、芸術に導かれる感性の旅路へ。

CREA Traveller 2026 春号
モネの愛した光を辿る
特別定価 1,800円
精緻なゴシック建築、ルーアン大聖堂が象徴的な中世の都、ルーアン。モネの連作を彷彿させる景色に浸り、歴史を感じる街並みを歩きたい。
州都ルーアンで光を捉える
セーヌ川沿いに広がる州都、ルーアンは中世の面影を残す“美術館のような街”。中心部に聳え立つルーアン大聖堂を間近くで見ると、緻密な芸術の情景に圧倒されるはずだ。
ゴシック様式の建築はよく、フランス語のレトリックでは「石のレース細工」と言い換えられる。朝昼夕と刻々と変化する光と色合いを、ほぼ同じアングルでモネが描き出した《ルーアン大聖堂》は、約30点に上る。
連作を描いた場、ルーアンは今も創造性を刺激し続ける
彼が最終的に画架を据えた、大聖堂向かいの建物2階は当時、婦人服店の一画だった。今ではルーアン観光局の管理下にあるが、建物が古くて修復工事に入っている。
また、モネは街を見下ろす聖カトリーヌの丘から、大聖堂の尖塔と教会の塔だけが朝霧の中から頭を出した、簡にして要を得た街の眺めを描いた。1876年に鉄で修復されたルーアン大聖堂の尖塔の151メートルという高さは、当時フランスで随一だった。これらのモダンな視点による作品は、ルーアン美術館で見ることができる。
この街での過ごし方は、ルネサンス期の趣を残したホテルに滞在しながら、フランス百年戦争で火刑にあったジャンヌ・ダルクの名を冠した教会を訪れるといった、歴史とのシンクロを体験できるのが魅力だ。
また、2026年はモネの没後100年のイベントがノルマンディ地方の各地で開催され、ルーアンでは巨大プロジェクションマッピングが登場する。モネを通じて繋がれるアートの感性を味わいたい。
ルーアン大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Rouen)
絵画や文学で有名な大聖堂
モネの絵画と小説『ボヴァリー夫人』など様々な古典作品に登場したことで世界的に知られる。ノルマンディ・ゴシックの傑作とされる建築物だ。
所在地 lace de la Cathédrale Rouen
電話番号 02 35 71 52 23
営業時間 月曜14~18時、火~土曜9時~12時、14時~18時、日・祝日8時~18時
定休日 日、月曜午前中
https://cathedrale-rouen.net/site/index.php
ルーアン美術館(Musée des Beaux-Arts de Rouen)
約8,000点もの絵画を所蔵
パリの外でもっとも大きな印象派コレクションの一つで、30数点を所蔵。モネ作品は右の2点と《ルーアン全体の眺め》がある。フランスでは珍しいヴェラスケスや、20世紀初頭の小説家の肖像画も必見。
所在地 Esplanade Marcel-Duchamps, Rouen
電話番号 02 35 71 28 40
営業時間 10時~18時
定休日 日・火曜、1/1、5/1、11/11、25
料金 無料(企画展除く)
https://mbarouen.fr/fr
CREA Traveller 2026年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
