つらい思いをする猫を1匹でも減らしたい
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確かに長期の撮影中は難しいので、東京で仕事があるときだけなど、臨機応変にさせてもらっていますね。
あとは写真家のヒラツカマリナさんと「わん、ねこと暮らす」というInstagramをやっています。全然誰にも知られていないんですけど(笑)。保護猫がいる喫茶店や保護猫活動について紹介しているので、ぜひ覗いてみてほしいです。
――保護猫活動をしていてまざまざと感じていること、こうなればいいなと思っていることなど、よければシェアしてくれますか?
保護猫活動をしていると、その猫たちが慣れない環境や人とどう関わっていくか成長を見られることに、とてもやりがいを感じています。過去に保護した子で、とんでもなく人を警戒した子が1匹いて、保護主さんもなかなか見つかりませんでした。それでも、ウランやほかの子たちと猫関係を学び、ウランを介して人との関わりを学んで、最終的には私によく甘えてくれるようにもなりました。

引き取り手が見つかり、またそこから新しい飼い主さんの元でどうなっていくかは、飼い主さんと猫ちゃんにゆだねることになりますが、生き物と暮らすのは愛おしくもあり、大変でもあります。これから猫をお迎えしたいと考えている方には、ペットショップではなく、ぜひ保健所や譲渡会から引き取っていただければと、とにかく願っています。保健所に猫が連れてこられて……という話もまだまだすごくありますし、一つ一つの尊い命が人間のエゴで殺処分や虐待をされて良いわけがありません。
つらい思いをする猫を1匹でも減らすため、引き取る上で不安なことや心配なこと、悩んでいることがあれば、抱え込まずに何でも相談してみてほしいです。保護猫に興味を持っていただければ、それ以上に幸せなことはありません。
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2025.02.22(土)
文=赤山恭子
写真=円井わん