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俳優や芸人を相手に……人も猫も安心して暮らすための橋渡しをしている

 千葉県の保護猫団体の方と協力して、私は主に保護猫の飼い主さんを見つけること、引き渡すまでの面倒を見るという活動をしています。

 芸能関係の方が保護猫を迎えたいと相談してくれることも多いんです。本来、保護団体から猫を譲渡してもらう場合、譲渡を希望する人の年収、住まい、飼えなくなったときの保証人など様々な条件があります。自宅を教える必要があったり様々な個人情報を開示することになるので、芸能の方だとそれを理由に「保護猫を迎えるのはハードルが高い」と感じる人も多くて。

 そこで私が間に入り、本当に保護猫を迎えたい芸能関係者の方と保護団体を繋ぐ役割をしています。定期的に写真を送って報告することをはじめ様々な条件のもと、個人情報に関することを極力伏せてお譲りする。

 ありがたいことに保護団体の方とも信頼関係を築かせていただいているので「円井さんの紹介なら」と、受け入れてくださっています。

――芸能関係者の方は、円井さんが活動しているのをみなさん知っている?

 過去にお譲りした人が「円井を通して猫を迎えたよ」という話をして、つながっていくケースがすごく多いです。お笑いコンビ「さらば青春の光」の事務所(ザ・森東)にいる保護猫“専務”も、私がお渡しした子なんです。専務、あんな有名になっちゃって(笑)。あの子は元からすっごく堂々としていたので、「大丈夫だ、この子は」と安心してお譲りできましたね。

――そうでしたか! ザ・森東で飼われている保護猫“会長”と“専務”、YouTubeやインスタグラムですごく人気ですよね。円井さんがハブのような役割を担っているんですね。

 はい。そのほかにも、譲渡するのに少し時間がかかる子は、私が一時預かって人慣れさせる期間を設けています。保護猫の中には人を怖がる子も多くいるので、試行錯誤しながらウランとルイにも協力してもらっています。保護団体だけでなく「猫を保護したんだけどどうしたらいい?」という人から連絡をもらって保護してくれる家を探すこともやっていますね。地域猫の去勢手術のために保護団体に募金や寄付をする活動もしています。

――俳優活動がお忙しいと思うのですが、時間の捻出は大変ではないですか?

2025.02.22(土)
文=赤山恭子
写真=円井わん