愛子さまに対しても、ひとりの人間として尊重なさる

 陛下の「雅子さんのことは、僕が一生全力でお守りします」というプロポーズの言葉に、雅子さまは「殿下にお幸せになって頂けるように、私自身も良い人生だったと振り返れるように努力したい」という決意で皇室入りなさった。

 その言葉通り、お二人は思い合って来られた。雅子さまがご病気になってからも、周囲から批判を受けても、陛下は雅子さまを支え続けて来られた。反対に陛下がご入院なさった時には、雅子さまは医師団が心配しても病を押して毎日お見舞いに行かれたほどだった。

 愛子さまの子育てについても常にお二人で相談なさりながら、できるだけ関わってこられた。

 まだ幼かった愛子さまに対してもひとりの人間として、その意思を尊重なさり、共感する。けっして押しつけることなく、愛子さまがご関心を示されたタイミングを計って、興味の幅を広げていくことに努められた。

2024.06.09(日)
文=友納尚子