愛犬が運んできたメッセージカード
雅子さまは、ご実家でも家族の記念日や人生の節目などで、お礼や励ましの言葉などをメッセージカードにこめられて来た。
皇室入りなさる前の年(1992年)のクリスマスには、両親に向けて次のような内容のメッセージを贈られた。
お父様、お母様
一足遅れのⅯerry Christmasですが…
今年一年は本当に随分と御心配をお掛けしました。お陰様で私も十分に考えた結果、新しい人生の一歩を踏み出す決心をすることができました。こうして皆でクリスマスや年の暮れをお祝いできるのもこれで最後かもしれないけれど、今思うことは、こんなに温かい家庭でずっと幸せに育てて頂いて本当に有難うということです。
これから暫くまた大変になると思いますが、どうぞ宜しくね。
最後に一杯の幸せをお祈りして……Sincerely 雅子
ご実家のテーブルの上にそっと置かれたクリスマスカードだったというが、愛子さまもまた、カードを夜テーブルの上に置いておかれることが多いそうだ。
愛子さまが小学生だった時には、愛犬が首にカードを下げてきた時もあったという。驚いた愛子さまは歓喜の声を上げたそうだ。いつもユーモアを忘れないご夫妻ならではの演出だった。
会話とユーモアと思いやりを大切に
ご一家と親交のあるご学友のひとりは、
「天皇ご一家は、結婚なさったばかりの皇太子ご夫妻の頃から、会話とユーモアと思いやりを持つことを大切になさってきました。愛子さまも両陛下からのそうした思いを継いでいらっしゃるのをお言葉の中から度々感じることがあります」と話す。
会話とユーモアと思いやり――。
ご成婚31周年を迎えられる両陛下の家族像は、変わっていないという。
2024.06.09(日)
文=友納尚子