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意思を尊重してくれるパートナーに恵まれて

――子どもが一緒にいる空間だと、仕事をするのが難しくはありませんか?

いしかわ 私の子どもは一人遊びが好きで、自分の世界を持っているタイプなんです。だから息子が2歳の頃も、同じ空間にいながら子どもは一人遊びをして、私は絵を描くというスタイルが成立しました。たまに喋って、おやつを食べて。そうしたら、またそーっと互いの世界に戻る。私のやりたいことと子どものやりたいことの歯車がかみ合っていたんです。

 今は息子も成長して小学3年生になって、めちゃくちゃ話を聞いてほしい時期に入ったみたいで。今はなるべく子どもと向き合う時間を優先するようにしています。子どものタイプはそれぞれなので、子どもと親の状況がかみ合うかが自宅で仕事をする時のポイントなのかな、と思います。

――いろいろお話を伺ってきて、パートナーさんとの関わり合いはどうだったのかも気になりました。
 
いしかわ ダイエットでメンタルが崩れた時も、彼は私の意思を尊重してくれました。体形の変化や、やっていることを否定されたことはなくて、すべて私の中での問題だったんです。

 専業主婦の頃に「絵を描くためにMacBookと板タブを買っていいか」と相談したこともありました。費用的に難しいんじゃないかと思ったけど、了承してくれたんです。「やりたいことがあるなら、買ったほうがいいんじゃない」って。そうやって肯定してくれたことは、本当にありがたかったです。もし、「子育て中に何してるねん」って 一言でもいわれていたら、続けられなかったと思います。

2023.07.31(月)
文=ゆきどっぐ