Hanako Nakazato 中里花子
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柔らかな丸みを持たせた「ハット」、縁が特徴的な「ダブルリップ」。のびやかな形の中に、凜とした美しさがある中里花子の器。 「自由で個性的、けれど温かみがある。それをさらに際立たせているのが、きりっとしたこの白さです。静かなエネルギーを感じる、そんな器ですね」
陶芸家・中里隆を父に持ち、欧米で作陶を学んだのちに5年前、故郷の唐津に工房を構えた。現在、アメリカと唐津を半年ずつ行き来しながら制作している。「どんな料理でも映える器であるところも、出番が多くなる理由」と、平松さんは言う。
「一見個性的だけれど、料理を盛るとすっと中身を引き立ててくれる。ありそうで、なかなかない器です」
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2011.08.26(金)
selection:Yoko Hiramatsu
text:Namiko Uno
photographs:Toru Kometani
styling:Yuko Oshima
CREA 2011年5月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。